東日本大震災復興支援活動
概要
◇実施場所: 岩手県上閉伊郡大槌町、宮城県仙台市◇実施時期: 2011年3月12日〜継続中
◇事業内容:
2011年3月に起きた東北太平洋沖大地震により東北地方の太平洋沿岸地域は甚大な被害を受けた。急性期は災害緊急救援活動を行い、その後復興支援活動に切り替え、2020年度も支援を続けている。
1)医療・健康支援:AMDA大槌健康サポートセンター事業
2)生活・自立支援:仙台市震災ホームレス支援
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1)AMDA大槌健康サポートセンター事業
◇実施場所: 岩手県上閉伊郡大槌町◇実施時期: 2011年3月12日〜継続中
◇従事者: 佐々木賀奈子/AMDA大槌健康サポートセンター長、教室事業講師2人
◇受益者数(2020年度): 延べ人数教室事業 171人、鍼灸 760人
◇受益者の声: (教室参加者より)
「復興支援ありがとうございます。月2回さをり織り教室で仲間と交流するのが楽しみです。これからも続けていきたいと思います。」
◇事業内容:
東日本大震災以降ますます人口は減少傾向にあり、もともと15,000人くらいの人口が2020年度は11,570人までになり人口流出が続いている。AMDA大槌健康サポートセンターでは鍼治療後に、3密を避け1対1でリハビリとして体をほぐす体操、ストレッチなどをしている。また、さをり織り教室、木工教室は、屋内で距離を保ちながら、月2回継続して行っている。経験とともに生徒さんの作品の質も上がっており、生徒さんが個人で販売するようになっている。郷土料理教室は新型コロナウイルス感染の影響により今年度は休止している。震災から丸10年という節目であったが、東北の関係者から、「コロナ禍でつらいときこそ人のふれあいが大切。」として教室事業を継続していく。
2)仙台市震災ホームレス支援
◇実施場所: 宮城県仙台市◇実施時期: 2013年〜活動中
◇現地での参加者を含めた事業チーム構成: NPO法人仙台夜まわりグループ
◇受益者数(2020年度): 路上生活者(仙台市内) およそ 85 人
自立者支援(仙台市内) 78 人
◇事業内容:
10年前の東日本大震災は多くの人々が被害に遭い、様々なものを失った。復興途上のところ、今度は新型コロナウイルス感染の影響により職を失い、生活困窮者、路上生活者が増え、仙台市内だけで100人を超える人たちがいる。仙台夜回りグループが電話相談や炊き出し・大人食堂での相談を受けたのは約600件。そのうちの多くはシェルターや法律やDVを専門とする協力団体へつないだ。スタッフは、できる限りの感染対策をして仙台市内中心部を巡回し、当事者たちの安否確認をしながら、おにぎり、みそ汁、バナナ、使い捨てカイロなどを手渡していき、大人食堂や炊き出しに参加を呼び掛けている。この他、路上生活者たちが早朝、公共の公園周辺の清掃ボランティアに参加し社会とのかかわりをもっている。
大人食堂では、参加者は体温チェック、手洗いをした上で3密をさけて食料配布という形で開催した。AMDAから贈呈したマジックライス100食分、岡山米50kgも使用し、炊き出しにおいて、普段はカレーライスを配給するが、新型コロナウイルス感染防止のため弁当配布とした。また、準備した弁当が足りなくなるほど集まったホームレスの人たちに、グンゼラブアース倶楽部様からいただいた肌着35枚を含む衣類や日用品を提供した。同グループは、最近路上生活に陥ってしまったという初参加者から特別定額給付金の申請方法についての相談にも対応して、ホームレスの支援にあたっている。