国内医療機関、福祉施設にマスクとアルコールの緊急支援(2020/7発行ジャーナル夏号) – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

国内医療機関、福祉施設にマスクとアルコールの緊急支援(2020/7発行ジャーナル夏号)

プロジェクトオフィサー 橋本 千明

新型コロナウイルスへの影響に対する物資支援として、最初に行ったのは中国への物資支援でした。その後徐々に影響は日本国内にも拡大。4月に入り医療機関より、マスクやアルコール不足の情報が入るようになりました。

詳しい状況を調べるため、これまで大規模災害準備や被災地で共に活動するなど、関係の46の病院、福祉施設にメールや電話による聞き取りを行いました。

ある程度の備蓄や独自の購入ルートを持ち充足している病院がある一方、「マスクが2月から一切入らない」、「現在はなんとか備蓄があるが5月まで持つかどうか」、「職員に対し1週間に1枚、2枚しか渡せず、今後の見通しがたたない」などといったところも多数あり、緊急支援を決定しました。結果、調整のついた40の病院・施設にサージカルマスク・アルコールを提供しました。受け取り先からのメッセージをご紹介いたします(敬称略)。

◇黒潮町拳ノ川診療所


(南海トラフ災害対応プラットフォーム協力自治体・医療機関)
「貴重なマスクをいただきまして、ありがとうございます。町の医療に大切に使用させていただきます。今後とも、黒潮町をよろしくお願いいたします。AMDAの皆様のますますのご健勝とご活躍を心よりお祈りいたします。」

◇社会医療法人全仁会倉敷平成病院


(南海トラフ災害対応プラットフォーム協力医療機関、 2018年7月西日本豪雨災害支援活動協力医療機関)

「ありがとうございました。岡山県内では22件の感染が発生しておりますが、幸いなことに倉敷では発生しておりません。とは言え、我々としてはいつ起こるかわからない感染症に対応すべく準備を行っている状況の中で医療資材の調達がままならず、困窮していたところでございます。今回、AMDA様からは物資とともに大きな志を頂戴し、我々としては大変勇気づけられました。出来るだけ早い終息を願って止みませんが、地域の病院として地域で社会的責任が果たせるよう引続き努力して参りたいと考えております。」

◇社会福祉法人旭川荘


(南海トラフ災害対応プラットフォーム協力医療機関、 2018年7月西日本豪雨災害支援活動協力医療機関)

「ありがとうございました。本日、さっそく知的障害児の通園施設「みどり学園」に渡してきました。おもちゃなどの消毒にハイターを使わざるを得ない状況なので、大変ありがとうございます。」

◇一般財団法人共愛会 老人保健施設 虹

(2016年熊本地震被災者支援活動協力福祉施設)

「新型コロナウイルス感染症の世界的大流行により、今私たちは危機的な状況に陥っています。介護老人保健施設は、高齢のご利用者をはじめとする集団の場であるため、クラスターが発生しないよう日々感染対策の徹底を図っています。そのような折、マスクや手指消毒液などの医療材料が不足し、納品の見通しもつかず対応に苦慮している際に、AMDAより医療材料のご提供を受けることができました。この度のご支援に深く感謝するとともに、日頃からの関わりや互助・共助の大切さを改めて考えさせられました。今後も引き続き徹底した感染対策に取り組み、この状況を職員一丸となり乗り越えていく所存です。」

◇一般財団法人倉敷成人病センター


(南海トラフ災害対応プラットフォーム協力医療機関)

「新型コロナウイルス感染に伴い、医療用マスクをはじめとする個人防護具や消毒用エタノールの供給不足が続いている中で、物品の手配や配送に関わられた皆様には大変感謝申し上げます。ご配慮いただき誠にありがとうございました。」

◇特別養護老人ホームライフケアももぞの

(2016年熊本地震被災者支援活動協力福祉施設)

「新型コロナウイルス感染拡大防止の為に、職員をはじめ利用者の皆様、そのご家族様にも、ご理解とご協力を得ながら『徹底した予防』に努めております。この度、アルコール消毒液が不足している中、エタノール消毒液をご寄贈頂き、誠にありがとうございました。新型コロナウイルス感染拡大防止の為に、ここに関わる皆様に感謝しながら使用させて頂きます。誠にありがとうございました。感謝いたします。」

AMDAは引き続き、医療や福祉の立場で対応されている方々の一助となるべく、支援を続けていく予定です。