AMDA内視鏡技術研修事業(ネパール・モンゴル)(2018/04発行ジャーナル春号) – AMDA(アムダ)
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AMDA内視鏡技術研修事業(ネパール・モンゴル)(2018/04発行ジャーナル春号)


ネパールにて上部消化管内視鏡検査指導
をする佐藤医師

東亜大学医療学部教授佐藤拓史医師(モンゴル国立医科大学招聘教授、消化器科スーパーバイザー)がネパールとモンゴルを訪問し内視鏡技術研修を行いました。

2月23日〜3月4日に訪問したネパール・ジャパ郡ダマック市には、内視鏡検査と治療が十分に出来る医師は未だおらず、上部消化管内視鏡検査の技術的指導、病変の診断等についてAMDAダマック病院の医師らに指導し、食道静脈瘤、消化管出血の疑い、心窩部痛等の内視鏡を施行しました。

3月16日〜25日のモンゴルでの研修は昨年9月に続き2回目となり、モンゴル国立医科大学附属病院内視鏡チームからの要望に応えた、より実践的な研修となりました。研修中には、同大学学長、副学長、同附属病院副医院長らも訪れ、内視鏡チームの診察に佐藤医師の所見を求めました。同国では、胃ガンの発生率が高く、死亡者数は肝臓ガンに続いて二番目。発見される胃ガンの3/4が進行がんであり、ガンの早期発見のための内視鏡医の検査、診断、治療の技術向上が求められています。


モンゴルにて下部消化管内視鏡治療指導

今回は、上部消化管内視鏡検査が109例、下部消化管内視鏡検査が20例、ポリープ切除術が3例、S状結腸捻転整復術1例、食道狭窄拡張術1例が施行され、食道がん1例、早期胃がん1例、進行性胃がん1例を発見しました。また、81人のピロリ菌検査を施行し53名が陽性でした。内視鏡実習後は日本での最新の内視鏡検査と治療についての講義が連日行われました。

佐藤医師は、「なぜ僕らは内視鏡の技術を身に付けることを志すのかよく考えてほしい。命を救うための技術であることを心に留めておいてほしい」と研修生たちに問いかけ今回の講義を終えました。