東日本大震災から6年(2017年4月発行ジャーナル春号) – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

東日本大震災から6年(2017年4月発行ジャーナル春号)

マグニチュード9.0の大地震が発生、津波による甚大な被害をもたらした東日本大震災。国民にとって忘れられない「3.11」から6年が経過しました。いまだ復興途上の中、AMDAは第3次3ヵ年計画をはじめ、息の長い支援を続けていきます。

第14回復興グルメF-1大会in南三陸町が開催されました!


ボランティアさんも大活躍でした

3月26日、宮城県南三陸町を会場に第14回復興グルメF-1大会が開催されました。岡山からはボランティアバスで、中学3年から60代後半まで39人(スタッフ含む)が前日、当日のお手伝いをしました。

本設商店街として3月3日にオープンした「さんさん商店街」の周辺でも、多くのクレーン車や盛り土の山々が点在し南三陸町の勢いを感じました。

第14回大会のグランプリはチーム南相馬のりゅうぐう蛸焼が獲得しました。

 

東日本大震災RNN慰霊祭


地震発生時刻に厳かに祈りをささげる参拝者

RNN(人道援助宗教NGOネットワーク)様が2012年から毎年執り行っている、「東日本大震災RNN慰霊祭」に、AMDA職員が今年も参列させていただきました。

3月11日14時46分、東日本大震災から6年を迎えたその時間に東に向かってお祈りをささげました。RNN様は地震発生直後1カ月間にわたり、AMDAの活動に対する街頭募金を行い、さらにメンバーの一人は調整員として大槌町での支援活動に参加してくださいました。

被災地を「米」で支える


仙台夜回りグループによる炊き出しの様子

被災地では震災後やむを得ず路上で生活する方がいます。AMDAでは、2013年度から炊き出しのためのお米を現地に送る活動を始め、2016年度もNPO法人仙台夜回りグループへ支援米を送りました。この活動に賛同いただいた、岡山県内や福山市の個人農家や農業高校の方から、お米を提供いただいています。

仙台夜回りグループは、週3,4回炊き出し、食事会、夜回りなどで定食やおにぎりを提供し、路上生活者・生活困窮者の生命を繋いでいます。

さらにセミナーを実施し、その方々が住居を定めて職業訓練を受け、安定した職種への転換を図ることを勧める活動をしています。

被災して経済的・精神的にハンディを負った方々が元通りの生活を取り戻すには、まだ時間が必要であると感じます。

AMDA東日本国際奨学金

東日本のこれからの復興を担う世代への支援として、「AMDA東日本国際奨学金」を2011年度から支給しています。これは将来医療従事者を目指す被災地の学生を対象に年間18万円を支給するもので、返済の必要はありません。岩手県にお住まいの高校生の作文をご紹介します。


私が看護師を目指そうと思ったきっかけは、東日本大震災です。震災時、私は小学六年生で学校にいました。急な地鳴りが聞こえてすぐに大きな揺れがきました。その後、私たちの町は津波に襲われ、大切な人や宝物・町までをも一瞬で奪っていきました。

私は、負傷し出血している人が医師不足のため未処置のままであったり、精神的に辛い人たちをたくさん見てきましたが、私は知識もなく何も出来ず、今置かれた状況で生きていくので精一杯でした。しかし、看護師さん達は違いました。自分も被災し大変な中、被災者の心のケアを行ったり、治療をしたり自分より人を優先しているのを見て私は感動し、私も知識があったらもっと役に立つことができ、助けることができるのかなと思い、その時看護師になろうと心に強く決めました。

看護師になったら、どんな場でも役立つ知識を身につけ患者の心に寄り添うことのできる、そして人から憧れられる看護師になりたいです。また、同じような事が起きた時などには、必ず被災地に向かい自分の出来る限りの力でたくさんの人の役に立ち、深い傷を少しでも癒していきたいです。それが、悲しみや同じ思いをした私の役割でもあると思い、看護師になったら一生懸命頑張りたいと思っています。
(岩手県・高校生女子)

「東北の新月」上映会とAMDA大槌健康サポートセンター長 佐々木鍼灸師の報告会


日系3世のカナダ人監督で弁護士のリンダ・オオハマさんが東日本大震災の被災地でボランティア活動を通して出会った人々との交流をまとめたドキュメンタリー映画「東北の新月」の上映会と、映画にも登場したAMDA大槌健康サポートセンター長の佐々木賀奈子鍼灸師の報告会が2月17日、オルガホール岡山で開かれました。

リンダ監督は東日本大震災後、単独来日し、地元の方々と交流しながら約2年間、ボランティアに従事。震災を風化させてはならないとの思いから今回の映画を制作しました。佐々木鍼灸師は岩手県大槌町在住。震災で自宅兼鍼灸院が全壊し、自身も津波にのみ込まれ奇跡的に助かった経験を持っています。報告会では、大槌町の現状や、大槌健康サポートセンターで取り組む地域のコミュニティー活性事業などについて話しました。

さらに「震災で崩れたコミュニティーを取り戻すことが必要。大槌町も人を思いやる気持ちが徐々に戻ってきていることを実感している」としたうえで、「皆様から一方的に支援していただくのではなく、万一の際は皆様にも恩返しがしたい」と述べました。

上映会と報告会はAMDAが主催、おかやまコープが共催。午前と午後の2回催され、約100人が入場しました。

AMDA東日本大震災復興支援活動を通じ東北を支援されている団体様主催のイベント

倉敷を中心としたアーティストの方々によるチャリティオークション「第6回倉敷からの風2017」


中心メンバーの3名
左から、奥田様、杉田代表、唐澤様

2011年の地震発生を受けて、代表の杉田修一様を中心に作家仲間に呼びかけ地震発生翌年の3月に第1回倉敷からの風を開催されました。

6回目となった今回も、3月7日から12日の日程で、50名の作家による作品約140点が出品されました。

参加される作家の皆様は、東北の方々に対して何かしたいという思いでこのチャリティーを継続されています。

備前焼チャリティー販売from Bizen


当日の設営・接客などを行った備前焼作家有志の皆様

2017年3月11日、備前焼作家さん方による第7回備前焼チャリティー販売from Bizenが岡山駅で行われ、今年も大盛況でした。

50名以上の作家の方々が出品され、売り上げは全てAMDA東日本大震災復興支援活動と、子どもシェルターモモさんへのご寄付に充ててくださいました。作品の搬入や、販売、撤収も全て有志の作家の皆様が行っています。

代表の原田良二様は、「備前焼を通じて何かしたいという想いで始まった。毎年イベント前にメールで呼びかけ、50名以上の作家が呼びかけに応じてくれる、これからも東日本へ想いを届けていきたい」と仰いました。