南海トラフ地震に備え迅速な緊急医療支援策を探る(2016/12発行ダイジェストNo.47) – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

南海トラフ地震に備え迅速な緊急医療支援策を探る(2016/12発行ダイジェストNo.47)


海陽町での衛星携帯電話通信訓練の様子

甚大な被害が想定される「南海トラフ地震」。AMDAでは発災時における迅速な緊急支援活動を行うため準備を進めています。自治体や医療機関との連携協定の締結や緊急医療支援チームの輸送訓練などを行っています。

9月1日には徳島県海陽町で行われた同県主催の防災訓練の中で、医療チームの輸送訓練と治療の優先順位を決める「トリアージ」や負傷者搬送の手順の確認を行いました。

支援予定先は徳島県の3市3町と高知県の2市1町に開設される計10か所の避難所です。各避難所には医師、看護師らで構成されるチームを1か月間派遣する予定です。

台湾や韓国、シンガポールなど海外支援ネットワークの構築も進めています。

想定外の事態も含め、予想される諸課題の把握と万全の態勢を整え、迅速な緊急医療支援活動の展開を目指します。皆さんのご理解とご支援をよろしくお願いします。

守りたい「安全安心の原点」 徳島県海陽町 前田惠町長からのメッセージ


「防災の日」の9月1日、徳島県内の全域で行われた総合防災訓練は、自治体や防災関係機関、多数の住民が参加し、実践的で効果的な素晴らしいものでした。

過去の震災や大雨被害を振り返ると、自然に対する認識の甘さ、人間の無力さ、家族や地域の絆の大切さ、弱者に対する思いやりの心の大切さを痛感します。

当たり前のものが当たり前にあることこそが「安全安心の原点」と痛感します。

今回の訓練内容を十分に精査して検証し、今後の訓練や防災にしっかりと生かしていかなければならないと、強く感じた一日でした。