小児健診を行う中原医師
岡山の小児科専門医師らが9月4日から11日までルワンダを訪問。学校での健康診断をはじめ健診制度の啓発、医療関係者らとの意見交換などを行いました。
2016年度の岡山県国際貢献ローカルトゥローカル技術移転事業(専門家派遣)の一環で、岡山医療センター小児外科医長の中原康雄医師、岡山大学大学院環境生命科学科研究科の頼藤貴志医師が参加しました。一向は9月7日に首都キガリの幼稚園児50人、8日には小学1年生41人をそれぞれ健診。不整脈や斜視、腹部膨満などの疾患が指摘されました。
8日に保健大臣、9日には教育大臣と面会し、日本の母子手帳の有用性や妊婦健診、予防接種など一連の健康管理の重要性を説明。大臣は学校の中に検診を組み込むことなどについて前向きに検討するとの約束をいただきました。現地の医学部生への講義や意見交換も実施、学生たちから多くの質問が相次ぐなど熱心な姿勢が感じられました。
カリオペ医師(右から2番)より、現状を聞く医師ら
ルワンダでは1994年、民族紛争が勃発し、人口750万人のうち50万人が虐殺される事態となり、AMDA多国籍医師団が緊急医療支援活動を行いました。その際にマリールイズさんと出会い、共に活動しました。現在日本でマリールイズさんが理事長を努めるNPO法人「ルワンダの教育を考える会」と協力して、2015年8月から10月末にかけ、ルワンダのカリオペ医師が日本の病院での研修を通じ教育現場での定期的な健康診断の必要性などを学びました。