モンゴル国視能訓練技術移転プラン事業(2016/10発行ジャーナル秋号) – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

モンゴル国視能訓練技術移転プラン事業(2016/10発行ジャーナル秋号)


子どもを対象に行われた眼科検診

8月31日から9月5日の6日間、モンゴルでの視能訓練技術移転事業を実施しました。AMDAは2010年から毎年モンゴルにおいて、日本から専門家を派遣して子どもの目の健康を守るためのセミナーや検診等の事業を行っています。

今年で7回目となる今回は、モンゴルの首都ウランバートルから南西約500キロにあるウブルハンガイ県グチンウス村で、子どもを中心とした眼科検診を行いました。

検診した幼児、小学生では、外斜視4名、内斜視3名、眼振(目が揺れている子ども)1名、角膜に傷があった子ども1名がいました。保護者からは、目はとても大切なので、遠くからわざわざ来て検診してくださったことに感謝しているという声が聞かれました。

さらに、9月3日には、ウランバートル市内で、これまでの検診で問題があった子どもたち 19名の検診をしました。この中には2年前に検診を受けた児童2名も含まれています。家庭と学校が協力して子どもの目を守る姿勢に対して、小さな手ごたえを感じました。


子どもの眼の検診に関するパネルディスカッション

また、9月5日には、AMDAとモンゴル眼科協会主催による「子どもの眼の健康」についてのパネルディスカッションが、モンゴル保健省で開催されました。子どもの眼科検診の必要性を社会に訴え、定期検診の制度化へ向けて動きだすことです。

そしてモンゴル保健省は、就学前眼科検診を約束し、眼科検診の規定を策定するよう指示しました。眼科協会会長のブルガン医師は、日本の支援者とAMDAに対しての感謝とともに、これまでAMDAと一丸となってモンゴルの子どもの目の健康のために尽力できたことを自らの喜びとしていると述べました。AMDAもこれまでの事業が、モンゴル側の熱意と互いの深い尊敬と信頼のパートナーシップの下に続いていることを実感しています。

【派遣者】
川崎医療福祉大学感覚矯正学科 教授 高裕子先生
川崎医療福祉大学4名
日本視能訓練士協会 顧問 守田好江先生
菅波 茂/医師/AMDAグループ代表
ドン・ラオ/医師/AMDAシンガポール支部長
難波 妙/調整員/AMDA職員
【協力】
人類愛善会、モンゴル眼科協会、AMDAモンゴリア