スリランカ復興支援 和平構築交流事業(2016/10発行ジャーナル秋号) – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

スリランカ復興支援 和平構築交流事業(2016/10発行ジャーナル秋号)


スポーツ交流で喜び合う生徒たち

7月29日から31日の3日間にわたりスリランカ北東部にあるトリンコマリーで紛争復興支援の一環として和平構築事業を実施しました。

これは、1983年から26年間にわたる内戦によって、敵対し交流のなかったスリランカ国内の3民族の青少年を対象に、スポーツや文化などの交流を通して、平和構築を促進することを目的としており、今年で6度目になります。今年度は、地元スリランカから64名、日本からAMDA中学高校生会の2名、引率者を含め計77名が参加しました。

宗教プログラムでは、仏教、ヒンドゥー教、イスラム教、キリスト教、それぞれの宗教施設を訪れ、普段触れることのない他宗教のしきたりを体感しました。2日目のスポーツ交流では、生徒たちは学校、出身地域に関係なくグループに分かれ、みんなで力を合わせバレーの試合を行いました。ワークショップでは英語、シンハラ語、タミル語と違う言語を話す生徒同士も絵を使うことで言葉の壁を越えて交流することができました。

次世代を担う生徒たちが、このプログラムに参加した経験を活かし、平和的な多様性の共存を実現することに期待しています。

参加者の声

 

常原 拓真(AMDA中学高校生会)

このプログラムを通じて僕が学んだことは、日本とスリランカは遠いようで近いということです。第二次世界大戦では日本への賠償金請求を破棄し、親日国になったこと。現地の生徒や先生が日本のことをよく知っていたこと。そして内戦や災害が起きてからの復興の早さ。ただスリランカの歴史を授業であまり習わないため多くの人がスリランカに興味を持たないのが現状だと思います。このプログラムで大切なことは現地に行き、見たり聞いたり体験したりすることも大切ですが、日本に帰ってから現地の様子をいろんな人に伝えていくことが大切だと思いました。

斉藤真子(AMDA中学高校生会)

今回のスリランカ紛争復興支援和平構築プログラムで心に残ったのは、民族、宗教、言葉は違っても、お互いの文化を尊重しコミュニケーションをとっていたスリランカの学生達の姿でした。

また、洪水被害に遭った学校や障害のある人々が学ぶカミラスクールへ行った時には物資的な支援以外に自分ができる事は何なのだろうと考えました。確かに机やいすなどの物資を寄付することも大切だが、生徒達を前向きな気持ちにできるものはないだろうかと考えました。

約1週間のプログラムてしたが多くの大切なことを学ぶことができました。この経験を他の事に活かし、自分にできる様々な活動に取り組んで平和につなげられることをしていきたいと思います。