AMDAフードプログラム(2016/4発行ジャーナル春号) – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

AMDAフードプログラム(2016/4発行ジャーナル春号)

AMDAフードプログラム

「食は命の源」をコンセプトにアジアに有機農業を普及することを目的とし、2011年に始めたプログラムです。

マリノ村での活動


手入れされた段々畑

AMDAフードプログラムでは現地農家の生活向上や生産量増加のため、インドネシア、南スラウェシ州ゴワ県マリノ村バトゥラピシ地区にて有機農業普及プロジェクトを実施しています。バトゥラピシ地区は高地に位置し、その多くが面積の小さい棚田であるため大きなトラクターは入れず、人力または牛を使って耕しているところも多くあります。不利な土地条件のために生産性が低く、いまだに経済的に貧しく学校に通えない子どもや病気になっても病院に行けない人たちがいます。換金作物としてトマトを作っていますが、トマトは農薬をたくさん使うため農家の健康も心配されています。

そこでAMDAは2013年にはマリノ村から有機農業の研修生2名をAMDA野土路農場(岡山県真庭郡新庄村)に招へい。研修を終えた2名を中心に、2013年にAMDA有機農業の実践圃場をマリノに開所。その後AMDA本部職員が計5回マリノ村に赴き、フォローアップ研修を継続しています。2015年には有機栽培米を通常の3倍の値段で販売することができ農家に大変喜ばれました。


苗の生育状態のチェックをしているAMDA職員田中


AMDAマリノ農場スタッフの
イカさん(右から2番目)とジャマルさん(左)

今回は、今年2月2日から5日にかけて職員が再びマリノ村を訪問、プロジェクトのモニタリングを行いました。その結果、今年は新たに6名の農家が有機栽培に挑戦したいという希望を持っていることが分かり、この6名の農家を対象に肥料についてアドバイスを行ったほか水田の測量を行いました。マリノで有機農業に取り組む農家は少しずつ増えつつあります。この活動の広がりは、生活向上だけでなくインドネシアの自然環境を守ることにもつながるはずです。

AMDAはこれからも支援活動を続けていきます。