東日本大震災復興支援事業(2014/7発行ジャーナル7月夏号掲載) – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

東日本大震災復興支援事業(2014/7発行ジャーナル7月夏号掲載)

東日本大震災復興支援事業

AMDAでは、東日本大震災復興支援事業として「第2次復興支援3か年事業」として「医療・健康」「教育」「生活」を柱とした様々な復興支援事業を継続しています。

絆コンサートを経て 大槌高校吹奏楽部 高校生からの手紙


大槌高校で開催された
第2回絆コンサートの様子

絆コンサートをきっかけとして、つながりが続いている岩手県大槌町大槌高校の吹奏楽部の皆様から、2014年4月にお手紙をいただきました。以下に一部抜粋して、御紹介させていただきます。
昨年度中は岩手県立大槌高等学校吹奏楽部に多大なる支援とご厚情をいただき、たいへんありがとうございました。おかげさまで、平成25年度も町内はもとより、県内外での演奏の機会や、演奏を聴かせていただく機会を数多くいただき、これまでにないほどの充実した部活動を行うことができました。そして、吹奏楽部のみならず大槌高校全体、ひいては大槌町や三陸沿岸地域に向けていただいた皆様の温かい眼差しやお心遣いに、部員一同心より厚く御礼申し上げます。
私たちはこれまでに、この場では書きつくせないほどたくさんの方々からご支援やご声援をいただき、かつ私たちの未熟な音楽を受け入れていただいてまいりました。アムダ一同様には昨年行われた絆コンサートでサポートをしていただき、本当にお世話になりました。これまで支えていただいたたくさんの手に対して、私たちができることはなにもありませんが、せめて部員一同、元気に部活動を続けていくことで、いつかご支援いただいた方々に何かを伝えられるようこれからも活動を継続していきたいと、改めて気持ちを引き締めるところであります。
岩手県立大槌高等学校吹奏楽部も出会いの季節を迎え、新たな一歩を踏み出そうとしております。間もなく新入生が入学し、平成二十六年の新体制が始まります。私たちはこれからも、演奏を通じて、より多くの皆様に感謝の気持ちを伝えていけるよう、一層の努力を続けていきたいと考えております。そしていつの日か、またお会いできる日が来ることを楽しみにしております。
皆様のますますのご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。

「復興グルメF-1大会」による被災地間交流〜風評被害を乗り越える復興支援〜


多くの人が詰めかけた第5回復興
グルメF−1大会(南相馬市開催)

被災地間相互交流事業「復興グルメF-1大会」は、2013年1月に気仙沼で産声を上げました。本大会は、岩手・宮城・福島県が復興のシンボルとなる「復興グルメ」で連携を深めネットワークを構築していくことを目的の一つとした支援事業です。
当初福島県は、風評被害を理由に食のイベントである本大会への参加を頑なに拒否してきました。説得を繰り返し、2013年6月大会に初めて、南相馬のチームが参加表明をしてくださいました。しかし、それを受けて、全国から多くの問い合わせ寄せられました。様々な声が寄せられる中、南相馬チームが本大会への出場をあきらめなかったのは「食の安全性」を伝えたい、「風評被害からの復興」に踏み出したいと考えていたからです。大会前日まで、南相馬のチームにとっては眠れない日が続きました。しかし大会当日、開催と同時に南相馬のブースには想像を超える長蛇の列ができ、グルメは完売し、初出場で準優勝に輝きました。
この南相馬チームの大快挙に、まず歓声をあげ、涙して喜んだのは、出店の苦労をともに応援してきた岩手県、宮城県の参加者の方々でした。その後2014年1月に福島県南相馬市での大会開催が実現。初の福島開催となった大会では、福島県から新たに4チームに加え、岩手県、宮城県の各チームも応援に駆け付け、過去最多の参加チーム数、来場者数を記録しました。福島の参加者からは「今日が風評被害からの復興の第一歩」との声が上がり、本大会が被災地間の連携を深めるだけでなく、風評被害の払しょくを担う大会でもあることを実感しました。

風評被害からの『復興福島「食」の支援事業』

AMDAは東日本大震災の復興支援の一環として「風評被害からの復興」への取り組みを行っています。その1つとして、「復興グルメF−1大会」を通じて、つながりが深まった福島県南相馬市のお米の共同購入の呼びかけを行っています。また、岡山までの運搬にかかる費用の支援も行い、一人でも多くの方に風評被害で苦しむ福島のお米を召し上がっていただきたいと考えています。
対象としているのは福島県のオリジナル品種の「天のつぶ」。15年の歳月をかけて開発された「天のつぶ」は、穂が出るときに天に向かってまっすぐ伸びる稲の力強さと、天の恵みを受けて豊かに実る一粒一粒のお米をイメージして命名されました。現在、福島県内で生産した玄米は全て、全量・全袋検査が義務付けられています。従って検査の結果、食品衛生法に定める一般食品の基準値である100Bq/kgを超えた場合は、隔離・保管をし、市場には絶対に流通しません。
今回購入を呼び掛けている「天のつぶ」も2014年収穫予定の新米で、検査を通ったものをお届けします。
購入に関するお問合せ
AMDAボランティアセンター
TEL:086-252-7700
FAX:086-252-7717
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