海外支援事業(2013/7発行ジャーナル7月夏号掲載) – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

海外支援事業(2013/7発行ジャーナル7月夏号掲載)

海外支援事業

中国四川省地震に対する緊急支援活動


地元支援者とともに準備した支援物資

2013年4月20日現地時間午前8時頃、四川省雅安氏蘆山県でマグニチュード6.6の地震が発生しました。今回の地震による被害は、死者193人、負傷者12,211人(4月23日新華社北京)で、家屋損壊なども多く見受けられました。さらに、被災地が2,000m以上の高地であるため、多発する余震や降り続く大雨で落石や土砂崩れが起こり、被災地への道路が塞がれたために、中国政府が被災地への出入りを制限していました。

この状況を受け、AMDAでは、笹山徳治調整員を現地に派遣し、被災状況の把握を目的とした調査や支援を行いました。笹山調整員は4月23日に四川省へ向け出発し、四川省対外友好協会関係者と面会し、義援金を贈呈しました。また、食糧支援物資(高たんぱくな簡易食品10,000袋)の購入、配布準備を行い、笹山参与の帰国後、現地協力者を通して、眉山市丹稜県赤十字に食糧支援物資を贈呈しました。

今回の支援活動では、様々な制限がある中で、ニーズ調査に基づき、規模は小さくでも確実な支援を行い、緊急救援を終えました。今後も、被災した看護学生を対象とした奨学金プログラムなどの復興支援を行う予定です。

■派遣者
笹山 徳治/調整員/AMDA参与

グアテマラ地震に対する緊急支援活動 フォローアップ活動


物資を手渡すAMDAマルティネス医師

2012年11月8日にグアテマラ西部で発生したマグニチュード7.4の地震災害に対しAMDAは、寒さに直面する被災者の生活環境を改善させる為、AMDA社会開発機構ホンジュラス事務所のスタッフ2名を派遣し、トトニカパン県ツァニスナン村の被災者にテント14個、寝袋50袋を提供しました。

緊急支援活動終了後も、AMDAは状況を注視していたところ、高原地帯にある被災地では、被災者の生活再建が思うように進んでいないことが現地協力者を通して明らかになり、改めて被災者への復興支援を行うことを決定しました。

2013年3月18日、調整員、医師1名、地域組織のリーダー1名、トトニカパン県女性支援課コーディネーター1名、県政府の担当者2名を含むチームを結成し、県内のツァニスナン、メディア・クエスタ、チメンテ、マクスルの山間部4集落の先住民族80世帯に対して、米・豆・油・インカパリーナ(高蛋白質補給物)等の食糧救援パックを配布しました。今回の活動は、実施が決定した時点で、被災地を管轄する地方政府の女性支援課が、被災世帯をリストアップしたり、県庁が車両の貸し出しを申し出たりと、地元の積極的な協力を得て行われました。支援の目が届きにくい山間地域での復興支援を通して「私たちは決してあなたたちを見放しません。」というAMDAの活動の根底にあるメッセージを届けることが出来ました。

■派遣者
グレンダ マルティネス/医師/グアテマラ在住

ハイチ大地震に対するフォローアップ活動


久しぶりの再会に喜ぶ関係者たち

2010年1月に発生したハイチ大地震に対して、AMDAでは緊急医療支援活動を実施しました。そして、復興3カ年支援事業として、これまでに義肢製作工房の運営、スポーツ交流イベントの開催、無料歯科検診などを行ってきました。さらに、復興支援の一環としてAMDAハイチ支部が中心となって、復興支援の参加者を対象にした交流イベントを実施しています。

2013年4月21日には、復興支援に参加した方々を招いての交流会がハイチの首都であるポルトープランスで行われ、53名が参加するにぎやかな会となりました。

AMDAハイチ支部長であるマック・フレデリック歯科医師が、参加者に向けてAMDAとAMDAハイチ支部の活動報告を実施。参加者からは、「2010年12月にAMDAから義足支援をしてもらってから、自分の人生を楽しんでいます。今後は、仕事を見つけ、早く元の生活に戻りたいと思います。」「いつかまた、日本の子どもたちとのサッカー交流をしたい。」などの声が聞かれました。