AMDA人材育成プログラム(2012/10発行ジャーナル10月秋号掲載) – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
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国連経済社会理事会総合協議資格NGO

AMDA人材育成プログラム(2012/10発行ジャーナル10月秋号掲載)

AMDA人材育成プログラム

AMDAでは、これまでの事業実施経験やネットワークを生かし、人材育成を事業の柱の一つとしています。国際塾をはじめ、様々な形で海外研修プログラムを実施することをとおして、日本の若者の気づきや研鑽を促し、次世代育成を行うことは、これまで多くの皆様からいただいたご支援に応えることにも繋がると考えています。

 

第2回AMDA国際塾 インドネシアへ

岡山大学教員とAMDAとで共同運営する「おかやま国際塾」(委員長をAMDA菅波代表が務める実行委員会形式)が、昨年に続き今夏第2回の研修を実施しました。事前の研修を経て、3人の学生が8月25日から9月1日までインドネシアで実地研修を終えました。報告の一部を紹介します。

 


インドネシア民族舞踊体験

ハサヌディン大学病院見学

ハンセン病施設の見学

岡山大学法学部3年 笹部 緑

私が今回の研修に応募したのは、以前より国際貢献に興味があり、実際に行動する際にどういった準備や方法がとられているのかということを知りたいと思ったからです。特にこのプログラムでは企画から自分たちで行うため、積極性が必要で、その分充実した経験ができると考えました。また、医療を学んでいない私ができること、すべきことは何かを考えたいと思いました。

準備の段階において、AMSA* Indonesiaと連絡を取り合う際に、情報が共有できなかったり、思うように返事がもらえなかったりと、戸惑ったこともしばしばありました。私たちは、欲しい情報を得てから次の行動に入ろうとしていましたが、「情報がないために現地の状況がわからず、準備が進められない」のではなく、「どんな状態でも対応できる準備をしていく」ことが大切だと学びました。

最後に、私がこの研修を通して一番感じたことは「感謝」です。感謝の気持ちを忘れず、またその気持ちを伝えることも忘れず、人と人との関係を大切にしていきます。AMDAの精神と今回学んだことは、今後の自分の行動や考えに活かしていきます。

*AMSA=アジア医学生連合協議会

 

岡山大学薬学部3年 藤田 麻緒

このプログラムは、現地とのやり取りを含め、準備段階から自分達で創っていく企画ということで、今までにない経験をするよい機会でした。単に海外に行き、新しい世界を知る楽しみばかりではなく、慣れない英語を使って連絡を取る難しさ、伝えたいことを相手のことを考えながらまとめることの大切さ、そして、何よりも、相手に対して感謝の気持ちを伝えることの重要性について再認識しました。自分1人の力では何もできないことでも、国際塾生3人とAMDA本部の皆様、そしてAMSA Indonesiaの学生達の力を借りることで、私達にしかできないプログラム、私達だからこそできるプログラムができたのだと思います。(略)

私がこのプログラムを通して学んだことは、本当に多く、日本にいるだけでは感じることができない、また考えさえしないことばかりでした。自分の意見を適切に伝える難しさや、社会で求められる責任を再確認しました。そして、何よりも、この素晴らしい機会を与えてくださったAMDAの皆様、関係者の皆様、そしてインドネシアでの生活や様々なイベント、計画に協力してくださったDr.Tanra、Dr.Hamka、およびAMSA Indonesiaの学生達に感謝の気持ちでいっぱいです。インドネシアの学生達には感謝の気持ちを伝えても伝えきれない、もどかしい思いがありますが、出会えたことの感謝を忘れず、彼らとの連絡を継続的に行い、よい友好関係を継続させながら、お互いを高めあっていけるような関係が続けばいいなと思います。

 

日本国際保健医療学会学生部会(jaih-s)海外フィールド研修 報告
   スリランカを訪れて

愛知医科大学医学部医学科3年 服部 惠

私は2012年8月25日から31日までスリランカを訪れ、現地ではAMDAスリランカ支部長のDr. Samarageと彼のもとで働いている職員の方に同行していただき、現地の病院、学校と行った普通の旅行では見ることのできないようなところを見学させていただきました。

スリランカはまだまだ発展の途中で、長い内戦により大都市と地方との人と物の行き来が遮断されていたことにより、大都市に技術や物が集中してしまいました。また、地域の病院の医療スタッフの不足がありました。東海岸にあるトリンコマリという都市のGeneral Hospitalは大きくてきれいな病院でしたが、医療スタッフの不足が問題になっているそうです。

私は将来、海外でも働きたいと考えていますが、自分の考えの甘さを痛感し、これからの課題を見つけることができたという点で、この研修はとても意味のあるものでした。(抜粋)

 

さまざまなインターン受け入れ

 

大槌町からの高校生ら一行と美甘さん(左)

AMDAで活動することが研究に繋がる

昨年に続き、保健師の美甘きよさん(筑波大学人間総合科学研究科博士前期課程2年)が、研究の一環として、東日本大震災被災地からの青少年招聘プログラムを手伝ってくださいました。