2009年度年次報告 国際会議(2010/8発行) – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

2009年度年次報告 国際会議(2010/8発行)

国際会議

世界保健機関GOARN(地球規模感染症に対する警戒と対応ネットワーク)パートナー会議

◇開催場所:スイス連邦ジュネーブ
◇開催期間: 2009年4月16日〜4月17日
◇派遣者: 菅波 茂 AMDAグループ代表
◇出席者:世界保健機関(WHO)本部・地域事務所と世界39カ国の政府機関・研究機関・NGOの関係者157人
◇主催機関:WHO-GOARN
◇会議内容:
 GOARN(Globa1 0utbreak Alert and Response Networkの略。日本語訳は「地球規模感染症に対する警戒と対応ネットワーク」)

会議には、WHO本部の伝染病警戒対応局長マイケル・J・ライアン氏をはじめとするWHO本部職員や各地域事務所代表の他、世界39か国から感染症対策を専門とする政府・民間組織の関係者が参加した。菅波茂代表はWHOの臨時アドバイザーとして会議に招待された。日本からはAMDAの他に5大学と2研究機関、1財団法人の代表者が出席した。

 会議では、WHO-GOARNによる世界的感染症対策の取組みが発表された。参加者はGOARNのネットワーク構築や人材育成、支援業務の作り方について、専門的・実務的知見を交えて討論した。特に分科会では「ジンバブエのコレラ対応」「感染症対策における患者管理」「早期抑制業務(RCO: Rapid containment operation)」について話し合った。

AMDAは、AMDA独自の世界的ネットワークを通じてGOARNの使命に貢献すること、そしてGOARNや他のNGO・教育機関と連携により活動を効果的に展開することを目指している。

国連経済社会理事会2009年閣僚レビュー会議

◇開催場所:スイス連邦ジュネーブ
◇開催期間: 2009年7月6日〜7月9日
◇派遣者: 菅波 茂 AMDAグループ代表 近持雄一郎 本部職員
◇出席者:
 国連事務総長や国連総会議長、国連経済社会理事会経済社会局長、世界保健機関事務局長、世界銀行総裁、世界貿易機関事務局長、国連貿易開発会議事務局長をはじめとする国際機関の高官、国連加盟国の保健大臣、国連経済社会理事会協議資格NGOの代表者など。
◇主催機関: 国連経済社会理事会経済社会局
◇会議内容:
 2009年閣僚レビュー(Annua1 Ministeria1Review 2009)。この会議の主な目的は、世
界の公衆衛生に関して国際的に合意されたゴールと責任を実行することに焦点を当てて、国連ミレニアム開発目標の達成度を測ることである。

 AMDAは7月9日の午後のセッションで発表を行う団体のひとつに選ばれた。菅波代表は、2003年にAMDAがスリランカで実施した平和構築保健事業「医療和平プロジェクト」を紹介した。相対する民族グループ双方に保健医療活動を実施することを通し、信頼を育て国民意識の形成に寄与するものである。菅波代表は「正しく運営されれば保健プロジェクトは平和構築の有効な手段となり、戦争の被害を受けた地域社会の復興に貢献することができる」と述べた。

多くの発表が公衆衛生に関して広く一般的な観点から論じたものだったが、AMDAは人道支援の現場から得られた具体的方法論を示すことによって、他の参加者から理解と賛同を得ることができた。

2009年度国連経済社会理事会年次閣僚審査会議(Economic and Social Council's Annual Ministerial Review(AMR))

◇開催場所:中華人民共和国 北京
◇開催期間:2009年4月29〜30日
◇派遣者:菅波茂(国連社会経済理事会からの招待)
◇実施協力機関:中国UNDESA(the United Nation's Department of Economic and SociaI Affairs)WH0、UNESCAP(the United Nations Economic and Socia1 Commission for Asia and the Pacific)中国北京国連経済社会理事会本部
◇会議内容:
アジアにおけるHealth Literacy(健康を維持するのに必要な情報を取得、使いこなす能力のこと)の向上をテーマにアジア各国からの専門家を招いて、オピニオンリーダーやメディアの役割なども含めて討議。菅波代表も会議において、「Health Literacy」という言葉の定義を明確にする必要があると発言。