ベトナムでの台風被害(2007/3発行ジャーナル3月号掲載) – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

ベトナムでの台風被害(2007/3発行ジャーナル3月号掲載)

ベトナムでの台風被害

  昨年末、フィリピンで500名以上の死者行方不明者他、甚大な被害を出した大型台風。日本のマスコミではあまり報道されませんでしたが、フィリピンで猛威 を振るった後、4日にはベトナム南部に接近、翌5日には上陸し、死者67名、行方不明者31名、倒壊家屋21万棟以上という被害をもたらしました(ベトナ ム政府発表)。

AMDAは、今回の被災地から遠く離れたベトナム北部で活動を実施していますが、被災者の方々の事を思うと、この大 きな被害を無視する事は出来ません。急遽、ベトナム政府人民援助調整委員会(PACCOM)とともに支援の必要性について協議を行いました。その結果、特 に被害の大きかった南部メコンデルタ被災地のうち、自力による復興が困難で、且つ他国援助が予定されていなかったヴィンロン省ヴンリエム郡タンビンコ ミューンに対する支援が、AMDAに対し要請されました。

これはタンビンコミューンだけでなく、他の被災地 でも言えることですが、台風や洪水といった災害がもたらす物的被害は、時に復興に長い時間を要します。ヴィンロン省でもまた、4名の方が亡くなられただけ でなく、2万世帯以上の家屋が全半壊、3千ヘクタール以上の田畑や果樹園が水害に遭い、800以上の漁船が水没しました。その経済損失は、約940億ベト ナムドン(約6.7億円)にのぼるとされています(PACCOM調べ)。被災者の方にとって、特に貧困層の方々にとって、家屋の被害、農作物の不作などの 経済的損失から復興することは大きな負担です。

AMDAからは、タンビンコミューンで被災された貧困世帯の方々が、一日も早く元通りの生活を送れるよう、家庭内工業に利用する機材を供与いたしました。被災者の皆様が、一日も早く元通りの生活を送れますよう、お祈り致します。


AMDAベトナム大野事業統括より、PACCOM副代表フオン氏へ義援金を手渡す

家庭内工業用のイグサ紡ぎ機を受け取った
タンビンコミューンの方