連載インタビュー「支える喜び」シリーズ 第35回 十字屋グループ会長 牧 生夫様
AMDA を支えてくださっている方々の様々なエピソードをインタビュー形式でお届けします。今回は、岡山県真庭市で活躍されている十字屋グループの牧生夫会長です。(聞き手: AMDA 南海トラフ災害対応プラットフォーム合同対策本部 本部長 大西 彰)AMDA
菅波理事長との出会いについて教えてください。牧会長
20 数年前より同業者の友人から菅波理事長とインドに行っていると聞かされていました。理事長は岡山県新庄村でも精力的に活動されていますが、ある時、十字屋には倉庫があるので、新庄村産のお米を預かってほしいと相談がありました。これがきっかけとなり、2011 年に災害時の[pagebreak]連携協定を締結することになりました。AMDA
本日は「支える喜び」の取材で訪問させていただきました。今更ですが、なぜAMDA を支援してくださっているのでしょう?牧会長
理事長が書かれていることの中に、人道支援は、「スポンサーシップ」ではなく、「パートナーシップ」であり、「困った時はお互いさま」とあります。これは素晴らしいことだと思いました。こういった活動は、どうしてもスポンサーシップからのスタートになりがちですが、「お互いさま」から出発していることに感銘を受けました。特に印象的だったのが食糧の話です。昨今は食糧問題で大変な時代に入ってきましたが、この問題を先取りされていることに感心しました。私も20 年前から食糧の備蓄などを行い、何かが起きた際には、社員200 名とその家族にそれらを提供したいと考えていました。食糧難は必ず来ると思います。こういった取り組みもAMDA との連携協定がきっかけとなっています。AMDA
真庭市を訪れた際、*『真庭あぐりガーデン』によく伺っていましたが、この商業施設が十字屋グループの一部であることをAMDA に入職して初めて知りました。多くの事業を展開されている中、グループ一丸となって循環型の企業を目指しているように思います。牧会長
そうですね。いずれの事業も、弊社の生業が地域に活かされて、やってくることができました。私は、「共生」を会社の理念として実現できる、「共に生かされている」「持ちつ持たれつ」という言葉が好きです。これこそ、理事長がいつも言われるパートナーシップではないかと思います。「地域に活かされて、いかに地域に還元できるか」とは、こういったことではないでしょうか。真庭地域は農業が非常に盛んなところです。近年、農業を本当の意味で見直さなくてはならない段階に来ていると感じています。AMDA
牧会長と菅波理事長の間には、通じ合うものがあると感じました。最後に、牧会長の今後の展望をお伺いします。牧会長
世間は今後、「飽食の時代」から「生命を維持するための食」といった方向に向かうのではないでしょうか。そのため、「我々自身が最低限の食で生きていける時代」になっていかなくてはならないと感じています。したがって、展望といいますか、自らの生活を節制し、昔のように1 日2 食の食生活に戻していく、そして、「身体の栄養」のみならず、「心の栄養」といった面にも働きかけていかなくてはならないと考えています。(*2023 年4 月にリニューアルオープンの予定)
取材後、真庭あぐりガーデン内にある『十字屋商店』で、「循米(めぐりまい)」を使ったおにぎりをいただきました。このお米は液肥循環農法で栽培されています。大変美味しくいただきました。