車窓から見えたヒンドゥー寺院
2019年9月8日。ゴアのThe LaLiTホテルをタクシーで出発。行く先はカルナタカ州のウドゥピー市。AMDAインド支部長のM.S.KAMATHインド伝統医学医師に会うためでした。時間は6時間。料金は7200インドルピー。航空機や電車で行く方法もありましたが、人々の生活を観察するためにタクシーを選択しました。途中で昼食を食べたレストランの名前はKAMATHでした。KAMTH医師の所属する部族コミュニティはコンカニです。ブラーマン階級で菜食主義です。ウドゥピーはクリシュナ神の生まれたところであり、菜食レストランが有名です。
道路から街ごとにヒンズー教の大小さまざまな寺院を見学することができました。ところどころにキリスト教会を見ました。イスラムのモスクを見ることはほとんどありませんでした。北部と比較すると、南部のカルナタカ州、ケララ州とタミールナドゥ州はヒンズー教の影響力の強い保守的な地域です。
ラマチャンドラ先生と筆者
ウドゥピー市に到着。KAMATH医師とAMDAインド支部の活動について話し合いました。翌朝はRAMACHANDRA KAMATH医師と話し合い、彼の所属する大学との災害支援協定の締結とカルナタカ州20ケ所の教育機関における災害医療教育プログラムの実施を開始することになりました。いずれはユネスコの防災教育に関連付けたいと考えています。
Indigo航空
その後にタクシーで2時間かけてマニパール空港行き、IndiGo航空でコルカタ空港に飛びました。1時間半でした。コルカタ市内のホテルに宿泊。翌日にコルカタ空港からガヤ空港にIndiGo航空で飛びました。30分ほどです。AMDAピースクリニックのスタッフの出迎えでブッダガヤまで車で行きました。以前より道路事情が良くなり20分で着きました。
ブッダガヤではホテルと居住用のマンションがどんどん建設されています。ホテルだけでなく各国の寺院が宿泊施設の整備を進めています。タイの寺院だけでも500名の宿坊を完成させています。清潔で安い価格です。私の宿泊する老舗のスジャータホテルの部屋数は30です。当然のこととして、ホテル業界と寺院側とで裁判沙汰になっています。
ブッダガヤロータリクラブの新旧執行部との会合
早速にブッダガヤロータリクラブの新旧執行部との会合です。昨年好評だったオートバイ乗用者へのヘルメット配布のプロジェクトを次の11月にすることに決まりました。交通規則が格段と厳しくなっており、ヘルメットを着用していないと数万円の罰金を課せられますが、中古のオートバイ購入価格に匹敵するとのこと。加えて、数年前に、ビハール州知事が奈良県に表見訪問し交流が深まったことを受けて、奈良県のロータリクラブとの交流を模索することになりました。
ダンプール村の人たちと
ビハール州では今なお酷暑の影響が続いています。ブッダガヤでは地下水の汲みすぎにより水位を下げないために、1日に3回で1回40分の電力供給を実施しています。日本-インド友好医療センターと南側にあるダンプール村も例外ではありません。私たちが寄贈した給水ポンプは稼働していましたが、使用できる給水量では農作物の育成には限界があります。水田の稲穂が青々しているのは余分なお金を払って水を確保しているからです。貧しいダンプール村では稲穂が赤みを帯びています。地獄の沙汰も金次第、この世も金次第。これが現実です。
主な目的は日本-インド友好医療センター内に建築予定の世界平和祈念センター(多目的ホール)、世界災害医療センターと世界伝統医学センターの設計図の最終確認でした。建築技師のスークデーク氏は高熱で床に臥せっており、息子さんが対応してくれました。
AMDAピースクリニックのスタッフによると、雨季には発熱疾患に罹ることが多いが原因は不明とのこと。インドでも貧しいビハール州のブッダガヤの一般の人たちの住環境はあまり良くありません。食事内容も日本人から見れば著しく偏っています。体力や免疫力が低下しているのが原因ではないかと思っています。
ブッダガヤでは2人の若い日本人僧侶がそれぞれの小規模な寺院で定住して修行に励んでいます。アジア各国に比べて、日本からブッダガヤを訪れる僧侶や信者さんの数が減少し続けています。日本の旅行社の仏教聖地訪問の旅は10〜14日間40万円の価格です。これでは一生に1回です。7日間20万円以下の価格にできれば、もっと多くの日本人の参拝が可能になるのではないか。挑戦することにしました。AMDAも医療面で協力します。お釈迦様の教えを大事にしているにも関わらず、お釈迦様の悟りの地であるブッダガヤに来る日本人が少ない。何かおかしいのではないでしょうか。イスラム教徒はメッカにどんどん押しかけています。この違いは何でしょうか。私の素朴な疑問です。