善意の絆・相互扶助【Vol.05】 牧 一穂氏(十字屋グループ社長) – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

善意の絆・相互扶助【Vol.05】 牧 一穂氏(十字屋グループ社長)


西日本豪雨で深刻な水不足に陥った被災地の岡山県真備町に「給水車」を派遣して頂いた十字屋グループ(真庭市西河内)。地域に必要とされ、社会貢献につながる会社を目指すと同グループの牧一穂社長に被災の教訓、企業哲学などをお伺いしました。

AMDA

被災後の7月19日から3日間、給水車(3千リットル)1台を毎日、現地に運んでもらいました。AMDAの菅波理事長の依頼に応じていただき、本当にありがとうございました。

牧社長

弊社会長が当時「万一の時に地域の役に立ちたい」と備蓄米や災害用補助食品などを整備した際、給水車も購入したものです。

AMDA

「災害がない」と言われてきた岡山で、甚大な豪雨被害が起きました。

牧社長

犠牲者の遺族や被災者らは悲しく、辛い思いをされているとお察し申し上げます。今回は“安全神話”が崩れたわけで、天災が頻発する日本でなぜ対応が遅れるのか、みんなで未来を見つめ、万一の際、人々が助け合える社会を構築する必要があると考えます。

AMDA

ところで、十字屋は1916(大正5)年に創業。グループ内に7社とNPO法人など2団体を抱えておられます。どんどん成長している前向きなグループというイメージを持っています。

牧社長

長いスパンでみれば、苦しい時期もありました。ただ企業は「社会貢献」「福祉」「文化・教育」「地域貢献」を活動原点として、問題の解決者として「利益のために仕事はしない」との方針を貫いてきました。結果として生き残れたのは皆様のお陰です。現在は真庭市と一緒に「地域資源が循環するまちづくり」を目指しています。

AMDA

牧社長は岡山市北区万成東町で、キリスト教プロテスタント教会の牧師もされています。

牧社長

岡山の歴史を見ますと、当時多くの方がその理念に立って、この岡山の基盤を作られてきたことがわかります。弊社も大正5年に創業され、今日までその片隅で事業活動をさせて頂きました。その中で大切な事はコミュニティーの回復であると考えています。お年寄りから子供たちまでが集まり、その中で志を抱く者たちが当時のように何かをすることができればと考えています。権利を主張せず、義務を果たしていく。まさしく「受けるより、与えさせていただく者へ」そんな思いで活動させていただいております。

AMDA

最後にAMDAにご注文があれば、聞かせてください。

牧社長

AMDAは「救える命があればどこへでも」と相互扶助の精神で取り組まれています。今の社会には欠かせない貴重な存在です。今後は“精神的な被災者”とも言える心の飢餓を抱える子どもたちの支援に向け、AMDAと共に頑張っていければと考えております

(聞き手・広報担当参与 今井 康人)