12月23日。岡山国際交流センター7階で「AMDA子ども食堂支援プラットフォーム」設立フォーラムが開催された。友實武則プラットフォーム代表世話人(赤磐市長)が開会の挨拶。続いて「子ども食堂の支援と役割」についてフォーラムを開催。司会は私。パネリストは友實武則氏、直島克樹プラットフォーム世話人会事務局長(川崎医療福祉大学講師)、沖陽子顧問(岡山県立大学副学長)、松田久顧問(岡山経済同友会代表幹事)。加えて、高橋邦彰氏(岡山商工会議所専務理事)など多くの方々からの意見もいただいた。続いて直島克樹氏によるまとめと展望。最後に田原隆雄副代表世話人(備前市長)が閉会の挨拶。ちなみに、大森直徳和気町長も副代表世話人として参加。6人に1人と言われている貧困家庭の子どもたちの状況に対応する子ども食堂の必要性と役割、続いて子ども食堂や利用する子どもたちへの具体的支援を討議。制限があるなかで支援できることの具現化を当プラットフォームの役割と結論づけた。2018年できるだけ早期の活動開始を予定している。
AMDA子ども食堂支援プラットフォームの大前提は子ども食堂を運営しておられる先駆者の方々の意欲と経験を尊重することである。そのうえで次の3点を考えている。
1)子ども食堂に食材料の提供。
2)企業等による社会参加の機会の提供。
3)子どもたちにボランティア活動の提供。
今後、世界的に経済社会的大変化が起こる中での貧困の問題に対処する必要がある。一番の問題は子どもたちと社会との接点が切れることである。社会との接点を確保する機会が必要である。同時にAMDAが大切にしている「援助を受ける側にもプライドがある」は子どもにも当てはまる。人間は社会で必要とされている位置づけがいる。それがボランティア活動である。このような意味において、自治体、企業そして公益団体の果たす大きな役割がある。当プラットフォームに積極的に参加をお願いしている理由である。
AMDAはアジアの災害医療だけでなく貧困問題にも取り組んできている。スリランカの山の中にあるマタレ市での経験を紹介する。昼食としてご飯の上に2立方センチの大きさの鶏肉が1切れ。中学生の子どもたちは御馳走だと声を上げた。一方、子どもたちと親の関係、さらにコミュニティの関係は非常にしっかりしていた。子どもたちの社会的位置づけも明確。貧しいなりにほのぼの感があふれていたのが印象的だった。AMDAマタレクラブを子ども達の親たちによって立ち上げ、自宅の庭先で鶏を、動物性たんぱく摂取の方法として、飼育する小規模融資を計画。ただし、小規模融資には参加者の団結力が不可欠である。
モンゴルは仏教国である。ガンダン寺は総本山。3年前から少年僧たちにガンダン寺ロータスプログラムとして学用品や衣類などを贈答してきた。今年は少年僧の数が2百名から2百5十名に増えていた。国がデフォルト寸前でIMFの指導を受けているとのこと。彼らの半分が親の貧困のために僧になっている。日課は朝5時から午後5時まで勉強と修行である。今年は彼らが夢を描いた紙をお礼にもらった。「おなか一杯食べたい!」夢が紹介された時には少年僧全員が大きな拍手をした。2018年からの支援内容を食糧に決定した。AMDAモンゴル支部にもモンゴルの企業や市民から寄付を集めてもらうことにした。
次世代育成への新たな取り組みに皆様のご理解とご暖かいご支援をお願いしたい。