初めまして、4月からAMDAでお世話になっている三宅 孝士と申します。
一昨年、私の勤める赤磐市役所とAMDAが「連携協力に関する協定」を結び、それに伴い「研修出向」という形で2年間AMDAに来させていただくこととなりました。
3月まで20年以上高齢者の保健・福祉・介護に携わってきた私にとってAMDAのイメージは夕方のTVニュースで「〜で災害が発生し、AMDAから本日職員が出発しました。」との岡山駅の新幹線ホームの映像を見て、「災害が起きたら、すぐに行くんじゃな。大変じゃなぁ。」程度でした。
AMDAに来させてもらって9カ月が経ちました。けして広くはない事務所で職員さんが多種多様な業務を行い、曜日によっては多くのボランティアさんもおられて活気に満ちた職場だな、というのが第1印象でした。
AMDAで担当させていただく主な業務の1つは「南海トラフ災害対応プラットフォーム」の中で緊急医療支援チームを被災地に送り、活動できるようにするための計画作りでした。4年前からAMDAが取り組んでいる、とても壮大な計画です。スケールの大きさに気後れするものの、今までの経験が生きるかどうかわかりませんが、新たな分野の勉強をさせて頂くつもりで一生懸命、楽しく仕事をさせて頂こうと思っています。
7月には「九州北部豪雨災害」に見舞われた福岡県朝倉市に総社市職員のチームと一緒に入り医療支援ニーズの把握と支援物資の提供を行ってきました。初めて災害に被災した地域に足を踏み入れ被害の大きさに言葉を失い、一人で暮らしていた自宅を流され、ヘリコプターで避難してきた高齢女性の話を聞いてかける言葉を見つけられずにいる自分がいました。
そんな中でも避難してきた方々は整然と避難所を運営し、弱者の方に気を配っておられました。そこで感じたのは、被災前、日常の中での近所付き合い・地区の中での人間関係の大切さでした。人は誰でも「困っている人がいたら、助けてあげたい」と思うもの。だけど、気持ちはあっても「お困りですか」「何かできることがありますか」と声をかけるには勇気がいるもの。
困っている人・助けが必要な人が日頃から挨拶を交わし見知っている人ならば気軽に声をかけ手を差し伸べることが容易だと思うのです。困っている人も、知っている人になら「助けて」「手伝って」と言いやすいのではないかと思います。困ってから人間関係を作るのは大変です。日頃から道で会ったら挨拶をするだけでも違うのではないでしょうか。
蒸し暑く、断水もしている中で避難所の運営をされている方々・お互いに声を掛け合っている方々を見ていて、感じたことでした。
8月には「AMDA中学高校生会」の中高校生4人・AMDAスタッフとスリランカに「紛争後復興支援平和構築プログラム」、10月には、東北復興支援F1大会で福島県浪江町へ、12月にはフィリピンへの台風26号・27号災害に対する緊急支援活動へ参加してきました。
市役所に居たら、決して体験できない様々な活動に参加でき「平和」に対する考え方・「平和」を実現するための幅広い活動・色々な人々・団体との連携・・・等々鱗が何枚あっても足りないほど「目から鱗が落ち」まくった9か月でした。
これらの活動の後ろには、多くの方々のご理解・ご支援があることを知り日々支援者の方々と共に活動していることを肝に銘じて1日1日を送っていきたいと思います。
ありがとうございます。