八月は日本人にとって「魂の鎮魂」、そして「平和」について深く考える月です。
今年もAMDA中学高校生会(以下中学高校生会)はスリランカ紛争後復興支援平和構築プログラムに参加しました。2015年度以来3回目です。今年度は中学高校生会4名(中学生1名、高校生3名)に中学高校生会のOG (大学生)1名、大学院生1名(コロンボから)も加わり計6名の生徒、学生が参加しました。
プログラムの主な内容は仏教、ヒンドゥー教、キリスト教、イスラム教の各宗教施設を訪問する宗教プログラム、バレーボールのゲームを中心としたスポーツプログラム、ダンスや音楽等を中心としたカルチャープログラムでした。これらの活動を通して民族、宗教を超えお互いを知り・理解する、そしてみんなをつないでいくこのスリランカ平和構築プログラムは本当にすばらしいと思います。
中学高生会たちは今年の参加に向け「平和」について話し合いを続けてきました。先ず身近な家族の問題、いじめ、子どもの貧困などを取り上げ意見を交わしました。平和ってとても大切だけれども考えれば考えるほど難しく、簡単に答えが出せる問題ではありません。しかし青少年が真剣に考え議論をし合うことに意味があり大切だと思います。
そして中学高校生会は今年のプログラムの中に「平和」をテーマに、自分達の思いを発表する機会をいただきました。身近な平和だけでなく広島に投下された原爆にもふれ平和の大切さ、世界の平和のために自分達に何ができるかを語りかけました。この日はちょうど8月6日、広島原爆投下の日でした。
AMDAの平和の定義は「今日の家族の生活と明日の家族の希望」です。平和を阻害する「戦争」「貧困」「災害」に対して国、民族、宗教の壁を超え、若い世代たちが取り組んでいくことが重要だと思います。
スリランカの内戦終結前後に生まれた現地のシンハラ、タミル、イスラムタミルの生徒たち、同世代の日本の生徒たちが一同に集まり少しずつ打ち解けていく様子、別れの際のハグと涙、素敵だなと感動しました。今後の平和への第一歩になっていくと感じました。 スリランカだけでなく世界の平和に向け彼ら達が大きく踏み出してくれるものと信じています。 別れを惜しんでいる生徒たち
今年の夏はことさら暑く、このプログラムに参加した私の心はもっと熱くスリランカ、及び世界の平和を願うものです。そして感謝です。
参加したスリランカの生徒たち、中学高校生会の生徒達、送り出していただいた保護者の方々、平素AMDAにご支援いただいている皆様に感謝いたします。ありがとうございます。今後ともAMDA、AMDA中学高校生会をよろしくお願い申し上げます。
AMDAボランティアセンター事務局長 竹谷和子