国際医療貢献プラットフォーム財団の発足 – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

国際医療貢献プラットフォーム財団の発足


今月9日、一般財団法人「国際医療貢献プラットフォーム」の設立祝賀会が北区のANAクラウンプラザホテル岡山で開かれ、各界から200人余が参加した。

財団の目的は「世界の命を守る仕組み」への関与である。具体的には「平均寿命世界トップクラスの日本モデルを世界に啓蒙、普及するために、産官学金連携に基づいて志の高い個人および団体が集い、情報の共有と連携をする機会を提供する場」である。2002年に石井正弘・元岡山県知事(現参議院議員)時代に制定された「岡山県国際貢献推進条例」にもとづいて過去4回開催された「国際医療貢献フォーラム」での討議を具現化するために設立された。

代表理事は佐野俊二カリフォルニア大学サンフランシスコ校循環器外科教授と私である。今や世界的な時代の潮流は、物余り、人余り、金余りの価格破壊。質の向上が求められるデフレ時代である。1990年代からのデフレを苦しんできた日本こそが国際社会で大きな役割を果たせると確信している。

祝賀会は佐野俊二代表理事のあいさつと就任予定を含む5人の顧問(上昌広・医療ガバナンス研究所理事長、小西惠一郎・国際医療技術財団代表理事、徳川家広徳川家19代目、永井良三・自治医科大学長、吉岡洋介・ローム・ワコー名誉会長様)と元台湾医師会顧問であるウー医師(Dr. Yung Tung WU)の紹介で始まった。

引き続き祝辞をいただいた。伊原木隆太知事のメッセージを宮地俊明副知事が代読した。県内選出の多くの国会議員や首長、教育関係者からも届いた。中島基善ナカシマホールディングス社長の音頭で乾杯 。続いて、なごやかな歓談の後に、千葉喬三・元岡山大学長のあいさつで閉会となった。

海外から既に多くの要望が寄せられている。具現化できるか否かは未定であるが、紹介したい。1) ネパールに日本式医療の国立医科大学と付属病院の建設、2)ミンダナオ州立大学医学部付属病院の建設と人材育成、3)日本の医療機器の販売に不可欠な臨床工学技士の養成学校設立、4) 日本で腹腔鏡手術臨床研修をした後の設備購入費用のローン設定、5) 日本で医学博士課程収得後の支援体制構築、6) ベトナムの病院の国際医療センター構想に日本人医療スタッフの派遣と重症患者の日本の医療機関での治療、7) 妊産婦の10万人に1700人が死亡しているとされるアフガニスタンで日本式の産婦人科病院の建設、8)災害時の人道支援、など。

永井良三自治医科大学長による「内を固めて外に貢献する」という講話をよく理解して、「世界の命を守る仕組み」に、当プラットフォームに参加された高い志と実行力のある個人及び団体の方々と一緒に、日本が作り上げてきた具体的な事例と英智をもって積極的に関与したい。

皆様方のご理解とご支援がいただければ望外の喜びである。