GPSPは人道支援のプラットフォーム – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

GPSPは人道支援のプラットフォーム

マーケットを対象としたビジネスモデルには3種類ある。
1)イノベーションによるマーケットの創造。
2)M&Aによるマーケットにおける占有率のアップ。
3)プラットフォーム提供によるマーケットの統一。
いずれもグランドデザイン力が勝負である。多宗教、多民族そして多文化を超える歴史的状況を背景にした説得力である世界的価値(ワールドバリュー)が必要である。
例えば、国連は政治的なプラットフォーム。
世界銀行や国際通貨基金(IMF)などは経済的なプラットフォーム。
身近な例では名誉のプラットフォームとしてロータリクラブやライオンズクラブがある。
いずれも欧米発である。

日本も過去2回ほど国際社会に日本発のプラットフォームを働きかけたことがある。

政治的には大東亜共栄圏。
アジアの植民地解放を掲げたが日本人の死者だけで300万人。
経済的にはアジア円通貨圏。
国際基軸通貨ドルとの調整に失敗。
いずれも挫折したが、原因は政略に失敗したことである。

政略とは誰と組むかである。
日本の提示した2例は戦略的グランドデザインだった。
政略なくして戦略なしである。

現在の日本は国際社会に提示されている各種のプラットフォームにおいて戦術的な働きをさせられている存在である。
戦術的とは金銭的そして技術的の意味である。
そこには日本と日本人に対する世界的価値(ワールドバリュー)は認められない。

GPSP世界平和パートナーシップは人道支援のプラットフォームである。
基軸となる世界的価値観は「開かれた相互扶助」である。

もう一つの世界的価値は「人権」である。
人道支援の国連機関や国際機関の集結しているスイスのジュネーブではすでに「人権」を基軸として国連とNGOの人道支援のためにICVA(ボランティア団体国際会議)などのプラットフォームが形成されている。

GPSPとICVAとの決定的な違いは目的である。
GPSPの目的は「開かれた相互扶助」による世界平和に不可欠な「多様性の共存」ある。
人道支援はその手段である。
更なる決定的な違いは政略にある。

ICVAはNGO対象のプラットフォームであるが、GPSPは、救える命があればどこまでのスローガンに共鳴する、NGOのみならず政府関係、大学、企業、公益団体そして宗教団体などが対象である。
日本発の政治の大東亜共栄圏と経済のアジア円通貨圏に続く人道支援のプラットフォームであるGPSPがどのような形で世界平和に貢献できるのか。
一にも二にもGPSP参加団体間の尊敬と信頼を確立できるか否かである。政略の確立である。

「開かれた相互扶助」を基軸にしたGPSPの運営に必要なのは欧米式のリーダーシップではなく、日本式のお世話役である。
陽徳でなく陰徳である。

GPSPを動かすのは参加団体のローカルイニシアチブである。
信頼は参加団体のイニシアチブにどこまでお付き合いすることによって得られる。
お世話役を担当するGPSP事務所長会議とAMDA本部GPSP支援局の腕の見せ所である。

2014年から世界は激動の時代に入っている。
2015年はますます著明になってくる。
いろんな意味における体力勝負になってくる。
今後共に、皆様方の変わらぬご理解とご支援をいただければ望外の喜びである。