東日本大震災仮設商店街の復興グルメF- 1大会の成功 – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

東日本大震災仮設商店街の復興グルメF- 1大会の成功


気仙沼復興商店街で開催された
「復興グルメF−1大会」

1月20日、気仙沼復興商店街を会場に「復興グルメF-1大会」を開催した。この大会の目的は被災地の仮設商店街の自立復興への気運の推進である。被災者と外部支援者の人間関係(絆)の深化にその成功要因があることを紹介したい。なお、「被災地間交流」というローカルイニシアチブのコンセプトも理解いただければ幸いである。
「見放されたくない」そして「必要とされたい」が被災者の究極の潜在心理である。同時に、被災者と支援者の間には決定的な溝があることも事実である。体験者にしか共有できない感情があることの認識は必要である。日本人の「困った時はお互いさま」の相互扶助が東日本大震災被災者緊急救援活動の時に、大きなうねりとなって湧き上がった。阪神大震災の時と同様に。しかし、復興支援の時期になると上述の二つの視点の有無が事業の成功と継続性に大きな影響を及ぼす。
被災者と外部支援者の人間関係には3種類ある。フレンドシップ、スポンサーシップ、そしてパートナーシップである。最も危険な人間関係がスポンサーシップである。何故なら、援助を受ける側にもプライドがあるから。このプライドとは自分も他人の役に立ちたいというぎりぎりの人間の尊厳である。パートナーシップとは苦労を共にする人間関係である。苦労を解決する過程において相手にすばらしさと決して逃げないと感じる時に、尊敬と信頼の感情が生まれる。この尊敬と信頼の人間関係こそが多様性の共存を可能にする。
「見放されたくない」という心理にとってはいずれの人間関係も大切である。「必要とされたい」という心理に対しては、外部支援者の立ち位置を一方的な支援であるスポンサーシップの人間関係から苦労を共にするパートナーシップか、暖かく見守るフレンドシップに移行すべきである。
「見放されたくない」という心理にとってはいずれの人間関係も大切である。「必要とされたい」という心理に対しては、外部支援者の立ち位置を一方的な支援であるスポンサーシップの人間関係から苦労を共にするパートナーシップか、暖かく見守るフレンドシップに移行すべきである。
三陸沿岸の被災した各商店街、北から、大槌めかぶシフォンケーキ、大船渡さんまばっとう、高田なっちく、気仙沼サンマティーヤ、南三陸さんさんタコカレー、雄勝丼、と6つの逸品が競い合い、気仙沼サンマティーヤが優勝した。はるばる岡山から津山ホルモンうどんと新庄村AMDAのとろダック汁が応援参加。ゲストとして鵜(う〜の)!はまなす商店街が参加。三陸沿岸が一体となって前進したいという被災地商店街の人々の潜在意欲が復興グルメF-1大会で表出したと言える。
次回4月の開催地として3つの仮設商店街が手を挙げた。感動が走った瞬間だった。そして大船渡仮設商店街に決まった。日本中から人が集まることを心から願ってやまない。津山ホルモンうどん研究会はじめ、ご協力いただいた多くの方々にこの場を借りて感謝を申し上げたい。