母国ネパールの地震緊急支援活動に参加して<2> – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

母国ネパールの地震緊急支援活動に参加して<2>


AMDAのインターンとして母国のために、支援活動への参加を決定した私は、4月30日、AMDAグループ代表の菅波医師ほか数名とともに日本を出発し、5月1日、予定より1時間遅れて到着しました。カトマンズ空港は、救援活動のために、各国から駆け付けた飛行機で混雑していました。

空港から直接、AMDAネパールのスタッフと一緒に、今回の緊急支援活動を共にする予定のトリブバン大学教育病院に向かいました。AMDAネパールの代表で、トリブバン大学の精神科のサロジ先生に当時の現状や、今後の活動についてのミーティングを行いました。

ネパールでは80年ぶりに起きた大地震は誰もが想像を絶するもので、病院、学校などへ被害が多く、病院内では治療もできず、屋外で治療をする病院も多くあると報道されていました。

しかし、私たちが訪れたトリブバン大学教育病院は、地震による建物の被害はなく、さらに頻繁な余震が起きていたにも関わらず、院内で350人の怪我人の手術を行っていました。

この大学の建物は1983年に日本政府の援助によって建てられていて、地震対策をされていたそうです。改めて日本の支援に感謝をしました。

滞在中、カトマンズのホテルなどは営業していなかったので、AMDAの代表初め医師、看護師、調整員5人は実家に一週間滞在することになりました。ここでも自分が母国の支援に間接的に役に立ったことをうれしく思いました。


菅波代表とともに被災地や仮設診療所、巡回診療の視察なども行いました。その中で、ネパールでは医師の数も増えつつあり、技術も高まったことが実感できました。しかし、資金的なサポートが必要としている現状が把握できました。

そこで、被災地で実施する巡回診療を支援するために、必要な資金をAMDAとして援助をすることが決まりました。

ネパールで起きた災害をネパール人が乗り越えるための、最高の支援だと感じ、感謝の気持ちでいっぱいでした。

災害はいつどこで起きるかは分かりません。国よって災害に対する準備の差があったり、災害支援活動のやり方が違ったりすることは当然だと思います。

AMDAが相互扶助の精神に基づき、災害が起きた地域や国のことを配慮しながら行っている緊急医療支援活動はとても重要で、今後長いスパンで被災地をサポートしていくためには大切なことだと考えます。

私は、2013年に岡山県立大学に入学してから、AMDAの活動に間接的に代わってきていました。AMDAのインターンとしての活動はこの4月後半からではありますが、それまでも、AMDAのメールマガジンなどを通じて、世界のどこで災害が起こっても、AMDAが真っ先に動く団体であることは理解していました。

今回のネパールで起きた大地震に対する緊急支援活動に、参加してくださった医療従事者、AMDAInternational 支部の参加者、そしてAMDAの職員をはじめ、活動を支援していただいた皆様に、心より感謝を申し上げたいと思います。

そして何より私は、AMDAの一員として働けたことを誇りに思います。

AMDAインターン
アルチャナ シュレスタ ジョシ