AMDA中学高校生会復興グルメF-1大会への参加について – AMDA(アムダ)
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国連経済社会理事会総合協議資格NGO

AMDA中学高校生会復興グルメF-1大会への参加について

AMDAボランティアセンター事務局長 竹谷 和子

令和元年11月22日の夕刻、岡山から宮城県南三陸町、気仙沼へ向けAMDAからのボランティアバスに乗りAMDA中学高校生会メンバー7人が他のボランティアさんたちと出発しました。

南三陸町F-1大会会場準備の様子


・23日の午前中大会が開催される南三陸町へ到着し会場の清掃や当日の準備


・午後気仙沼市へ移動し東日本大震災遺構・伝承館(気仙沼向陽高校旧校舎)の見学と館長さんからのお話、そして南町紫神社でAMDA参与坂本正人さん(気仙沼市南町紫神社前商店街事務局長)から震災当時のこと、復興の進捗や課題についてのお話


・24日は南三陸町へ向かい第16回復興グルメF-1大会当日、ボランティア活動(出店者それぞれのブースに入り、調理や販売のお手伝いの他ゆるキャラにより会場の盛り上げ)を行った


・活動を終え夕刻、南三陸町を出発し25日の早朝岡山へ帰ってきました。
 

これら一連の活動を体験したメンバーたちの感想(一部)を紹介します。


第16回復興グルメF-1大会開会式

・伝承館が一番印象的でした。実際に津波が来た時どう対処したとかリアルに感じられました。はじめて地震や津波による被害を目にし、言葉を失いました。


・南町紫神社前の商店街はイルミネーションは綺麗で建物などすごく綺麗で驚いた。しかし坂本さんのお話にあったようにお客さんが少なくて、経済的余裕があるだけで解決できない復興の難しさを目の当たりにしたことも衝撃でした。道中実際に被災者の方々が避難された道を通ったり、状況の説明を聞き胸が痛くなりました。


 ・まずはここで学んだことを、インスタや学校で積極的に発信することが大切で実際に発信してみると思った以上に多くの反響があり、東北の今を伝えることができ嬉しかったです。F-1では東北の皆さんがすごく優しくて、明るくて楽しい時間が過ごせました。ただこの方々も辛い経験を乗り越えてこられたのだと思うと本当に尊敬する。この経験を胸に刻みこれからどう生きていくのかしっかり考えたいです。


伝承館で館長さんから震災時の説明を受けている様子


・伝承館で震災発生直後の映像を見ました。泣き叫ぶ人の声や津波が襲ってくるシーンを見ていると自分がその現場にいるような恐怖を憶えいろいろな思いが脳内を交錯し、他人事に感じなくなっていました。その後旧校舎の被災の様子を館長さんに案内され見学しました。津波の恐ろしさを感じました。

校舎見学後震災により旦那さんと娘さんを失い今、息子さんと生活している方のドキュメントと震災後に行われた階上中学校の卒業式の映像を見ました。この方々が発せられた一語一句に涙が止まりませんでした。

そして当時公務員で行方不明の捜索を携わっていた館長さんに個別に質問させていただいた中で次のお話が心に残っています。

「僕は日々海からの恵みをもらっているから、海を嫌いになったことがない。」「今のこういったつながりがあるから、震災をマイナスとばかりに捉えることはできない」との館長さんのお言葉一言一言に強さと希望を感じると共に感銘を受けました。

 
被災した気仙沼向陽高校旧校舎(伝承館)


















・今回のボランティアを通して実際に現場を見れたし話しを聞けたしとてもいい機会になり一生の思い出になりました。


・地震と津波と火災が街を容赦なく襲う中、自然の猛威を前に私たちがすべき行動は何なのか。東日本大震災は寒い時期に起こったこともありお互い寝てしまわないように凍死しないように声を掛け合い救助が成功したこと、震災後の安否確認などつながりを大切にしていることなど学びました。私たちがボランティアで被災者の方々に少しでも元気を与えられていたら嬉しいなと思うし、これからも日本のみんなで前を向いて頑張っていきたいです。

(復興グルメ F-1大会当日ボランティア活動をしているAMDA中学高校生会メンバー)

今回東日本大震災の被災地を訪問したのが初めての中学高校生会メンバーたちも多く被災当時の状況や復興ままならない現状を目の当たりにし、強く心に感じるものがありました。また復興グルメF-1大会のボランティア活動を通して現地の人たちとの交流は何にもまして、いい経験になりました。これらの経験を多くの人たちに発信し、また今後中学生や高校生たちが臨む災害対応、防災についての取り組みに活かしていきたいと思います。