AMDAボランティアセンター 事務局長 竹谷 和子
岡山県高梁市に所在する順正高等看護福祉専門学校看護科2年生に5月21日、竹谷が「災害看護」について講義をいたしました。災害看護について、校内で定めらえているシラバスに基づき、15コマ予定の1コマを担当いたしました。受講生の3割近くが男性で、また社会人の経験もある学生さんもおられました。とても真剣に聴いていただき、授業後質問もあり学生さんたちの熱意が伝わりました。
講義内容は次のとおりです。
1.AMDAの説明としてコンセプトと主な活動について
2.災害看護について 定義と災害医療体制、災害サイクル、緊急医療と災害医療の違い、AMDAが行った過去の災害支援活動紹介(国外・国内)特に国内において阪神淡路大震災・東日本大震災2つの災害の相違点、西日本豪雨災害支援活動の様子とAMDAが目指す活動紹介 災害時の外国人への対応
講義で使用した写真(西日本豪雨災害支援活動の様子)
順正高等看護福祉専門学校看護科森原百合子先生からAMDAに対して講義派遣をご依頼いただいたお気持ちをご紹介します。
これだけ災害が多発している中、昨年西日本豪雨が発災し多くの犠牲者が出ました。その際、災害に関心を持ち自ら率先しボランティアに参加した学生もいました。そのような体験がきっかけで看護師として災害現場で仕事がしたいと考えている学生もいます。また専門的な看護師を目指している学生もいます。学生の中には社会人の経験者もいます。授業を通してAMDAの活動を知り、高いモチベーションにつなげていきたいと考えています。意識が低い学生もいますが、考えるきっかけになればよいと思います。
受講された学生さんの感想の一部をご紹介します。
学生さんA
AMDAの活動内容を聞いたとき、素直にかっこいいと思いました。そして興味がわきました。現地の人と協力しながら、状況把握を迅速に行い、救命救急を行うことは大変だと思います。しかも限られた医療物資の中で命を救い、心のケアーを行うのは大変だけどやりがいのある仕事だと思いました。今日の授業で災害看護のことAMDAの活動内容が分かりよかったです。
学生さんB
今日の講義でAMDAの様々な面を知ることができました。AMDAの平和の定義も共感しました。災害看護ということで災害はいつどこで起こるか分からないし、自分たちの力ではどうしようもない中、傷病者の手当など迅速に正確にこなせる必要があります。それには医療従事者の知識と技術が必要不可欠で災害看護の定義にあるように患者に尽くすことが求められます。行動原則である「CSCATTT」をしっかり念頭におき対応していくことが必要だと知りました。災害医療の空白部分の介入は重要であることがわかりました。自然災害時での熱中症対策などもすばらしいと感心しました。
学生さんC
AMDAが行っている災害時の被災者へのケアーはとても参考になり自分自身が看護師になった際は活用しようと思いました。今後自分もこのような活動に参加してみたいです。そのためには先ず勉強し、国試に受かりたいと思います。
学生さんD
私はあまり、ボランティア活動を自分から進んで行っていませんでした。今日のAMDAの話を聞き、自分が看護師になった時に一番自分の力を発揮できるのは災害看護ではないかということを考える事ができました。仮に看護師でなくともここで学んできたことは今、自分の手が届く人を助けられる力になると思います。だから一日一日の時間を大事にしていくようがんばります。
学生さんE
AMDAの活動について初めて知る内容も多くとても勉強になりました。特に被災地の保険医療体制の確立されることをめどに撤収することなど興味深い内容でした。また自分は東日本大震災以降様々な場所で災害ボランティアを行ってきましたが瓦礫の撤去など力仕事が多く、医療の目線で災害をみたことがなかったです。多くの気づきや知識を得ることができました。私自身看護師を志したのは医療という専門・特殊技能を持って困っている人の力になりたいと考えたからです。今後看護師になればAMDAやDMAT等を通して被災地で活躍できる人間になりたいと思っています。今回とても良い学びとなる講義でした。