AMDA速報33 西日本豪雨災害被災者緊急支援活動 – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

AMDA速報33 西日本豪雨災害被災者緊急支援活動

8月8日、立秋をすぎ、朝晩の風が少し涼しく感じられた昨夕、今朝ではあったが、日中は35度を超える猛暑日が続いている。本日も引き続きサンワーク総社(総社市)、真備公民館薗分館(倉敷市真備町)、岡田小学校(倉敷市真備町)の3か所の避難所と、真備公民館岡田分館(倉敷市真備町)の救護所で支援活動を実施した。

なお、AMDA緊急支援活動は、多くのボランティアの方々に支えられており、8月5日よりAMDA南海トラフ災害対応プラットフォーム*協力自治体の一つである黒潮町から4人目となる保健師1人を派遣いただいている。加えて、協力協定を結んでいる岡山県立大学より2人、玉野総合医療専門学校から学生3人がボランティアとして活動に参加してくださっている。

 


8月7日の活動レポート


看護師による見守り対応 真備公民館薗分館(倉敷市真備町)












7日、AMDA看護師1人が施設の職員らとともに施設から避難した高齢者の健康支援にあたった。さらに、玉野総合医療専門学校の看護学生3人がボランティアとして活動に参加。避難所でのレクリエーションの実施と避難者の方への声掛けなどを行った。高齢者の方にもなじみのある歌謡曲に合わせて手足の運動をしたり、風船やボールを使ったレクリエーションを実施。8人の避難者の方が参加した。さらに学生らの企画に感謝の気持ちを返す形で、避難者の方がハーモニカを演奏してくださり、さらに会場を盛り上げるなど、多くの避難者やボランティアスタッフの笑いで包まれる一日となった。

 

真備公民館岡田分館(倉敷市真備町) 救護所での医療支援


7日、総社市のボランティア25人が倉敷市真備町岡田地区に派遣され、倉敷市からのボランティア45人とともに被災した家の片付け作業をした。この活動を支える形で、AMDAは岡田分館に設置された救護所に看護師1人、調整員1人を派遣し、倉敷市の医療ボランティアと協働で救護所での医療支援を行った。現在、自宅の家財を運び出す活動が多い中、作業中に古い釘に引っかかり負傷した外傷者1人に止血処置を行い、病院の受診も勧めた。外傷が増えているので、救護所のほうからも、注意を呼び掛けるなどしていきたい。

倉敷市立岡田小学校避難所 AMDA災害鍼灸チームからのレポート







7日、AMDA災害鍼灸チームが活動する岡田小学校避難所の「ケアルーム」では、11人の鍼灸治療を行った。避難生活が長引くにつれ、もともとの持病や以前に痛めた個所などが再び痛みを帯びるなどの状況が表面化している。また便秘を訴える方も多く、原因として、水分不足、食生活の変化が挙げられるが、ストレスも大きな原因となっていることがわかる。下肢の浮腫、圧痛などを見逃さないように、治療時も声掛けを行いながら患者に対しても注意を呼び掛けている。また、この日は空き時間を利用して、避難所内を鍼灸師と看護師が巡回することができた。声掛けに応じてくださった方とお話ししたり、からだの状態を見ながら、必要に応じて鍼治療をお勧めした。また、健康への不安などを訴える方には避難所の保健師や看護婦に情報共有するなどして連携を図った。



その他には、3人に対してマッサージを、13人に対して足浴を行った。足浴は岡山県立大学の学生ボランティア2人と国際医療勉強会ILOHAの学生1人もAMDAスタッフらとともに担当した。苦しい胸の内を話してくださる方も多かった。なかなかケアルームを利用するきっかけがつかめず、外から覗いていかれるような方もおられるため、今後も積極的に声掛けを行い、間口を広げていくことができればと考えている。

 

 

勤労者総合福祉センター・サンワーク総社 保健師による健康支援と災害鍼灸チームの活動



7日、AMDAは保健師1人、調整員1人をサンワーク総社の避難所に派遣して、自治体の保健師らと連携して、引き続き避難者の健康支援活動にあたった。ここには18世帯35人が生活している(7日 総社市発表)。朝昼に、定期的に巡回する形で、避難者の健康状況を聞きながら体調を確認している。またこの日は、「カミカミ100歳体操」「介護予防体操」が行われ、AMDA保健師、調整員も避難者に対して参加を促した。そのほかの時間も、適宜声掛けを行うなど避難者の状況把握に努めており、それぞれの健康状況を注視しながら、必要に応じて家族や医療機関と連携を行うことができた。



午前中には、AMDA災害鍼灸チームの鍼灸師が5人の鍼治療を行った。初診の方も1人おられたが、鍼治療を受けられた方は一様に、治療後には表情が明るくなっているのが印象的であった。
 


派遣者一覧

■協力機関等からの派遣者(8月7日 総社市) *職種別五十音順



・柿内 愛(かきうち あい)保健師/AMDA南海トラフ災害対応プラットフォーム協力自治体・黒潮町職員/40歳

・石堂 智行(いしどう ともゆき)調整員/AMDA緊急救援ネットワーク登録メンバー/48歳



 

■協力機関等からの派遣者(8月7日 倉敷市真備町) *職種別五十音順



【真備公民館岡田分館】

・渡邉 静(わたなべ しずか)看護師/地元ボランティア/54歳

・高倉 果林(たかくら かりん)医療調整員/ AMDA緊急救援ネットワーク登録メンバー/45歳

【岡田小学校】

・菅原 久美子(すがはら くみこ)看護師・調整員/AMDA緊急救援ネットワーク登録メンバー/38歳

・小林 大祐(こばやし だいすけ)鍼灸師/AMDA緊急救援ネットワーク登録メンバー/33歳(但し、午前中は総社)

・田尻 尚美(たじり なおみ)鍼灸師/絶好調鍼灸整骨院/31歳

・林 篤志(はやし あつし)鍼灸師/ AMDA緊急救援ネットワーク登録メンバー/27歳

・山口 大輔(やまぐち だいすけ)鍼灸師/朝日医療大学校鍼灸学科/45歳

・桑本 彩花(くわもと あやか)調整員/国際医療勉強会ILOHA /19歳

【真備公民館薗分館】

・山河 城春(やまかわ しろはる)看護師/AMDA緊急救援ネットワーク登録メンバー/43歳



 

■本部からの派遣者(8月7日、派遣順)



・難波 妙(なんば たえ)調整員/AMDA本部職員/総社市在住/55歳

・橋本 千明(はしもと ちあき)看護師/AMDA本部職員/岡山市在住/38歳

・神倉 裕太郎(かみくら ゆうたろう)調整員/AMDA本部職員/岡山市在住/26歳

・難波 比加理(なんば ひかり)調整員/AMDA本部職員/岡山市在住/58歳



*当プラットフォームは、AMDA、岡山県、香川県、高知県、徳島県の協力自治体、協力医療機関と企業などにご参加いただいて、南海トラフ災害が発災した際、協力して被災地支援を行っていく体制のこと。



 

【皆様からの募金を受け付けております】

■郵便振替■

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※PAYPAL・クレジットカードでの募金も受け付けています。

詳細はホームページをご覧ください。



なお、ご寄付指定いただいた緊急救援活動の寄付総額が、その活動の支出経費を超えた場合には、他の緊急救援活動に充当させていただくことがあります。ご了承をお願いいたします。



 

【お問い合わせ】AMDAボランティアセンター

〒700-0013 岡山市北区伊福町3-31-1 TEL:086-252-7700

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