パキスタン家庭教育プログラム 経過報告 – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

パキスタン家庭教育プログラム 経過報告

2014年6月から実施しているAMDA、茅ヶ崎中央ロータリークラブ、NRSP合同事業「パキスタン家庭教育プログラム」について、2015年2月に現地を訪れたAMDA看護師が現地の様子をまとめました。

「パキスタン家庭教育プログラム」とは、パキスタンの未婚女性に健康教育を行うプログラムで、AMDA、茅ヶ崎中央ロータリークラブ、現地NGOのNRSP (National Rural Support Programme)と共同で実施しています。


プログラム実施までの経緯

2013年9月からAMDA看護師がパキスタンを訪問し、ポリオの撲滅活動に関する現地調査を行いました。現地機関やNGOからの聞き取りを行った結果、健康関連、特に健康教育のプロジェクトに対する必要性が高いことが判りました。

さらに教育プロジェクトを受講した住民が家族や近所の人々にも習得した知識を広めることも想定されることから、2014年6月に茅ヶ崎中央ロータリークラブ、NRSP 、AMDAで本プログラム実施に向けての合意文書に締結をし、プログラムがスタートしました。
 


パキスタン家庭教育プログラム 経過報告












2014年6月26日に”パキスタン家庭教育プログラム”調印式・シンポジウムが開催されてから、AMDAは茅ヶ崎中央ロータリークラブ、NRSPと準備を進めてきました。3者が協力して完成させた現状調査をNRSPがフィールドで実施。

その結果、対象地区であるパキスタン シンド州タッタ地区に住む未婚女性は健康関連の知識が不足していることが分かりました。そこで現状調査結果や、住民の識字率、その他の状況を考慮しながら、講師や受講生の教科書を作成し、講師の選定も行いました。また、講師向け健康教育も行われました。

今回パキスタンに訪問したことで、AMDAはNRSPのスタッフから直接、進捗状況ならびに現在直面している問題に関する話し合いを持つことができました。例えば、当プログラム対象地域では、受講生である未婚女性の数が目標数に達しませんでした。そこで、話し合いの結果、対象地域を広げることになりました。

ある村では、いくら健康教育の受講をするためであっても未婚女性を村の外に出すことを認めませんでした。この場合、強要することはせず、教育プログラムの実績ができる一年後に再度その村を訪れ、当プログラムの効果を説明し、未婚女性が当プログラムに参加することを勧める予定にしています。

2015年3月には、未婚女性に対する実際の授業が始まりました。

茅ヶ崎中央ロータリークラブ、AMDAとNRSPは今後も地域の健康向上を目標に協力して行きます。