フィリピン・ルソン島台風 洪水被災者に対する緊急医療支援活動2 – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

フィリピン・ルソン島台風 洪水被災者に対する緊急医療支援活動2

8月24日にルソン島台風洪水被災者に対する緊急医療支援活動のため、日本を出発したAMDA医療チームは、同日夜、マニラに到着し、現地協力機関であるフィリピン国軍との打ち合わせを行い、翌25日には支援物資購入と配布準備を行った。

支援物資は1家族ごとに効率よく支援ができるよう小分けにし、水(2本)、米(2キロ)、缶詰(3個)、インスタント袋麺、インスタントカップ麺、クラッカー(各1袋)、インスタントコーヒー(5カップ分)を1袋として1009袋を準備した。


タンボック村の様子

支援物資の袋詰め

そして、26日にはフィリピン国軍および、地元NPO the Voice of NewGeneration(VNG)と協働で、被災地域での医療支援活動及び食料支援物資の支給を行った。首都マニラの北西に隣接するブラカン州(Bulakan)のタンポック(Tampok)村の教会で支援物資を350名に配布、さらにAMDA看護師とともに、フィリピン国軍の医師2名、看護師1名による無料診療を210名の患者に実施した。


支援物資を待つ行列

食糧支援物資配布の様子

無料診療の様子

処方された薬を配布

下痢をはじめとした消化器疾患、風邪による発熱、皮膚疾患、ビタミン不足などの栄養不良、慢性高血圧が多く、特に長期間、不衛生な水に足をつけて生活していたため、皮膚疾患(感染症や皮膚炎)が目立っていた。

続いて、隣接するセントイシドロ(St.Isidro)村で170名に支援物資を配布することができた。いずれの地域も、今回の洪水被害が最大と報告されるエリアの一つで、未だに膝の高さまで浸水している状況。被害が大きいにもかかわらず、支援物資がほとんど届いておらず、特に医療支援は初めてで、被災者の方々から大変喜ばれた。

また、今回の活動に、自ら被災しているにもかかわらず、ボランティアとして参加してくれた人々にも支援物資を支給した。また引き続き27日も療支援活動を実施する。

派遣者の報告によると、現在も強い雨が断続的に降っており、洪水被害が収まる様子が無い。現地住民の方々の見通しでは、この状況であれば、水が完全に引くまでは2,3週間はかかるだろうという声が多く、中には1か月はかかるのではないかという声も多く聞かれたという。現在、市内の学校は休校中、行政機関や一部の企業も休業を余儀なくされてい
る。

フィリピン国家災害対策本部によると、この台風、洪水による被災者は死者25名、負傷者30名、行方不明3名。洪水の被害は18州37市155自治体に及んでおり、64万3281世帯、292万9766人が被災しているという。(27日発表)

■派遣者 プロフィール
古谷 ミラソル(ふるや みらそる):
岡山倉敷フィリピーノサークル アドバイザー/調整員
山崎 希(やまざき のぞみ):
AMDA国際部 プロジェクトオフィサー/看護師

【AMDA街頭募金のお知らせ】
フィリピン ルソン島洪水緊急支援活動のための街頭募金を行いました。。
支援ありがとうございました。
日時:
8月29日(木) 12時00分~13時00分
場所:
岡山高島屋 正面玄関前あたり
参加者:
岡山倉敷フィリピーノサークルメンバー、AMDAボランティア、AMDA職員等







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