ハイチ地震復興支援 : 義肢支援事業報告
7月16日記者会見を行い、ハイチ地震復興支援 義肢支援事業の報告を行った。記者会見資料を掲載する。AMDAは今年1月12日にハイチで発生した大地震直後から多国籍医師団を派遣し緊急医療支援活動を行った。 地震発生から半年が過ぎた今も、枝にビニールシートや布をかけただけのテントに住んでいる人も多く、現在雨期に入ったハイチでは感染などの危険が懸念されている。
義肢支援事業について
【実施期間】 2010年5月より2年間。
【実施地域】 ハイチ共和国 首都ポルトープランス
ゲスキオ病院の敷地内に建設中のリハビリテーションセンターの一角に、AMDA義肢製作工房を設置。敷地整備を終え、来週から工事が始まる予定。
【対象患者数】 地震被災したハイチ人切断者50名、
【スタッフについて】 義肢装具士・・・1名 八尾直毅 (AMDA義肢支援プロジェクトマネージャー)
現地スタッフ… 3名 (調整員、アシスタント兼ボディガード、ドライバー兼通訳)
【現地協力機関】 ポルト-プリンスにあるゲスキオ(Gheskio)病院 整形外科部長Dr. Hans Larsen
【部品について】
1. 活動に必要不可欠となる部品を中古部品で補いコスト削減し、できるだけ多くの被災者へ義肢提供を目指す。今回は熊本総合医療リハビリテーション学院並びに同学院義肢装具学科学科長の小峯敏文先生の協力を得て、日本国内の義肢装具製作事業所へリサイクル部品の提供を呼びかけた。集まった部品500点、230kgを、2010年7月15日ドミニカ共和国へ発送。ハイチの税関が厳しいため、隣国ドミニカ共和国をロジスティックの拠点とし、森田佳奈子調整員が受け入れとハイチへの搬送を担当する。
2. 義肢製作に必要となる大型機械(プラスティックを溶解する機械や研磨に使う機械など)はプエルトリコのOMEGA社を通じ購入する。
現在の主な活動:
1)今まで型取りした患者数 →10人(7月16日まで)
2)主な活動→切断者の情報収集に現地スタッフと共に被災キャンプ地を訪問し、実際に患者さんと会って義肢支援の説明をしている。7月に入り、ポルト-プランスの倒壊した学校の敷地を使ってキャンプの住民たちへ数回説明会を開いており、切断者本人やその家族等総勢50人ほどが集まることもある。
現在、ハイチに駐在している日本からのAMDA派遣者:
*八尾 直毅(やお なおき)義肢装具士 元青年海外協力隊 ドミニカ共和国派遣08年3月~10年3月
4月1日よりAMDA義肢支援プロジェクトマネージャー として日本国内勤務 相生市出身
4月28日関西空より出発ニューョーク経由 5月1日ドミニカ着
現在、ドミニカ共和国に駐在している日本からのAMDA派遣者:
*森田 佳奈子(もりたかなこ)調整員 元青年海外協力隊村落開発普及員 ドミニカ共和国派遣08年1月~10年1月
4月1日よりAMDAハイチ復興支援プロジェクト担当調整員として日本国内勤務 大阪市出身
5月1日関西空港より出発ニューョーク経由5月2日ドミニカ着
AMDAでの活動経歴 チリ地震緊急医療支援活動 派遣調整員 2010年3月2日~3月31日
これまでのAMDA多国籍医師団参加のべ人数:医師17人・看護師8人・調整員9人・義肢装具士1人 計35人
各国AMDA | 医師17 | 看護師8 | 調整員9 | 義肢装具士1 |
日本(岡山本部) | 4 | 8 | 1 | |
カナダ | 5 | |||
コロンビア | 3 | 2 | ||
ペルー | 1 | |||
ネパール | 2 | |||
ボリビア | 5 | |||
インド | 3 | 1 |