スマトラ島沖地震被害に対する緊急医療支援活動 6 – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

スマトラ島沖地震被害に対する緊急医療支援活動 6

10月5日から被災地パリアマンを中心に医療活動を継続している日本からの第2次医療チームとAMDAインドネシア支部は、10月11日及び12日に、パリアマン地区トボ村にて巡回診療を実施し、それぞれ、145人、98人の被災者を診療した。現地で活動している細村医師の報告によると、巡回診療では、急性期の患者を診る機会は日に日に少なくなり、避難生活による疲労などを含む不定愁訴や被災者が元々持っていた慢性疾患が多くみられるようになってきている。

また、地震により一時的に勤務から離れていた医療スタッフが医療機関に復帰しており、現地医療NGOも活発に活動し始めていることから、AMDAは、13日をもって活動を終了し、第2次医療チームも14日にジャカルタを出発し、帰国することに決定した(15日午前7時40分成田空港到着)。13日は、現地カウンターパートとして共に巡回診療を実施してきた現地NGOドンペット・ドゥアファに、抗生剤・消炎鎮痛剤・ビタミン剤等の医薬品を寄贈し、活動の引き継ぎを行う予定になっている。

【これまでの活動状況】
10月1日、日本からの第1次医療チーム(津曲医師、光島医療調整員の計2人、第1次医療チームは8日帰国)とインドネシア支部の医療チームが派遣される。2日にはインドネシア支部医療チームが、パダンGeneral Hospitalに外科手術応援スタッフを派遣。4日からは、日本からの医療チームが中心となり、パリアマン地区で巡回診療を開始。また、4日、日本から第2次医療チーム(渕崎医師、細村医師、米田医師、工藤看護師、平井医療調整員の計5人、平井医療調整員は11日帰国)を派遣し、5日から巡回診療に参加。巡回診療は、10月4日から12日までの8日間(10月9日のみ休養日)に、約1,130件を診療した。

【巡回診療件数】

日付場所診療件数
10月04日パリアマン地区カンポン・コト村(午前) / コロン・パリット村(午後)約250
10月05日パリアマン地区ランタ・ミンクドゥナンサバリス80
10月06日パリアマン地区ランタ・ミンクドゥナンサバリス147
10月07日パダン市アンパン・コタ・パダン190
10月08日パリアマン地区トボロ村(午前) / ラワン村(午後)130
10月10日パリアマン地区コト・スンガイ村89
10月11日パリアマン地区トボ村145
10月12日パリアマン地区トボ村98
合計(※10月4日の件数のみおおよその数)約1129

【被害状況】
9月30日に発生したインドネシア・スマトラ島沖地震により、10月12日現在、809人の犠牲者が確認されている(インドネシア政府発表)。国連の医療分野関係者によると、被災地の医療分野に関して、10月12日現在、被災地の全ての診療所は機能し、地元医療機関の医師半数も現場復帰していることから、医療面での復旧は進んできていることが窺える。

【日本からの派遣者】    何れもAMDA ERネットワーク登録者
<第2次医療チーム(10月4日派遣、5日から被災地で活動、平井麗子は11日帰国)> 
渕崎 祐一 (ふちざき ゆういち)医師/内科 / 福岡市在住 
細村 幹夫 (ほそむら みきお) 医師/内科 埼玉県・越谷誠和病院 / 越谷市在住 
米田 哲 (よねだ とおる) 医師/神経内科 群馬県立小児医療センター / 群馬県渋川市在住
工藤 (くどう) ちひろ 看護師 / 東京都目黒区在住 
平井 麗子 (ひらい れいこ) 運動健康指導士/(医)アスカ会・アスカ国際クリニック/ 岡山市在住

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