10月5日から被災地での活動を開始している日本からの第2次医療チームは、AMDAインドネシア支部の医療チーム、及び現地医療NGO(ドンペット・ドゥアファ)と共に、被災者への巡回診療を継続している。
第2次医療チーム渕崎医師 |
第2次医療チーム工藤看護師 |
第2次医療チーム米田医師・右と平井調整員・左 |
8日午前中は西スマトラ州パリアマン・トボロ村にて46人、午後は同ラワン村で84人を診療した。9日は、今後の活動に必要な医薬品等の補充をし、10日パリアマン・コト・スンガイ村で89人を診療した。患者の主な疾患は、屋外での避難生活が要因と考えられる急性上記道炎、心的外傷後ストレス症候群(PTSD)の他、被災者が地震前より持っていた慢性疾患も多くみられる。
第2次医療チームの細村医師の報告によると、今回の地震は、パダン都市部での建物崩壊により多くの犠牲者が出たが、負傷者の数はそれほど多くないとのこと。巡回診療では、地震の影響ではない慢性疾患の患者が多くみられるようになり、現地での緊急医療ニーズは急速に小さくなっているとのことである。今後の活動継続は、現地での医療ニーズを見極めながら、判断していくとのこと。
【これまでの活動状況】
10月1日、日本からの第1次医療チーム(津曲医師、光島医療調整員)とインドネシア支部の医療チームが派遣される。2日にはインドネシア支部医療チームが、パダンGeneral Hospitalでの外科手術応援スタッフを派遣。4日からは、日本からの医療チームが中心となり、パリアマン地区で巡回診療を開始、現在も継続中。
【巡回診療件数】
日付 | 場所 | 診療件数 |
10月04日 | パリアマン地区カンポン・コト村(午前) / コロン・パリット村(午後) | 約250 |
10月05日 | パリアマン地区ランタ・ミンクドゥナンサバリス | 80 |
10月06日 | パリアマン地区ランタ・ミンクドゥナンサバリス | 147 |
10月07日 | パダン市アンパン・コタ・パダン | 190 |
10月08日 | パリアマン地区トボロ村(午前) / ラワン村(午後) | 130 |
10月10日 | パリアマン地区コト・スンガイ村 | 89 |
合計(※10月4日の件数のみおおよその数) | 約886 |
【被害状況】
9月30日に発生したスマトラ島沖地震により、739人の犠牲者が確認されている(10月8日インドネシア政府発表)。296人が依然行方不明であり、869人が重症者である。12万棟の家屋が全半壊している。
【日本からの派遣者】 何れもAMDA ERネットワーク登録者
<第2次医療チーム(10月4日派遣、5日から被災地で活動、平井麗子は11日帰国)>
渕崎 祐一 (ふちざき ゆういち)医師/内科 / 福岡市在住
細村 幹夫 (ほそむら みきお) 医師/内科 埼玉県・越谷誠和病院 / 越谷市在住
米田 哲 (よねだ とおる) 医師/神経内科 群馬県立小児医療センター / 群馬県渋川市在住
工藤 (くどう) ちひろ 看護師 / 東京都目黒区在住
平井 麗子 (ひらい れいこ) 健康運動指導士/(医)アスカ会・アスカ国際クリニック/ 岡山市在住
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