AMDA 兵庫・神女クラブメンバーネパール研修 – AMDA(アムダ)
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AMDA 兵庫・神女クラブメンバーネパール研修

ネパール事業担当 アルチャナ ジョシ


日から18日までネパール、ブトワール市を中心に今年度2回目のネパール研修を実施しました。今回は、AMDA 兵庫の支部として活動している神女クラブのメンバー(神戸女子大学3年生)の2名とともに、AMDA 兵庫クラブのメンバーの娘さん、中学2年生1名と中学1年生1名、合計4名が参加しました。今回のネパール研修の主な目的はAMDAネパール支部が運営するAMDA ネパール子ども病院訪問を通して、ネパールの文化に触れることです。

ネパール子ども病院は仏陀が生まれたネパールの西側にあるルンビニから約40キロ離れたブトワール市にあり、ネパールでは「シッダールタ母と子の病院」として知られています。25年前にカトマンズ以外の地方で母子保健に特化して設立された初めての病院です。阪神淡路大震災後に日本とネパールの多くの支援者の協力により1998年11月に設立されました。この設立を日本側から後押しするためにAMDA兵庫が1998年2月に発足し、その後も、日本から医療者を派遣した技術支援、ネパールの医師・看護師を日本に招いての研修、医療資機材の支援などを行っています。また、神女クラブはAMDA兵庫の支部として、ネパールグッズ販売のお手伝いや募金活動でAMDA兵庫を支えています。


AMDA ネパール子ども病院を訪問した参加者は、病院見学後に入院している子どもたちや外来にきている子どもたちに日本から持参したシール、お菓子等を配りながら、子どもたちの様子を保護者や看護師などに聞きながら話をしました。病気のためにつらくて泣いている子どもたちも、参加者からのお土産をうけとるときは、笑顔見せながら、シールを選んだり、手やおでこなどに張ってもらったりして楽しんでいました。また、病院の広場で待っている子どもたちとは、シャボン玉や風船で遊んだりして、楽しい時間を過ごしていました。「今回は、あまりネパール語はできませんでしたが、次ぎ来る時にはネパール語を話せるように頑張って、現地の子どもたちやほかの方々と沢山お話をしたい」と、ネパール語に関心がわいた参加者もいました。


また、AMDA ネパール子ども病院の病院長は、「遠い日本からネパールまで来てくれて、お土産を子どもたち渡していただき、ありがとうございます。この楽しい時間は子どもたちに心にずっと残るでしょう」と話をしました。


神女クラブのメンバーたちは日ごろからAMDA兵庫の支部として支援活動をサポートするための活動を行っています。その活動の一つとして、5月のアースデーの時に、みなとの森公園や11月の学祭で、ネパールグッズを販売するお手伝いをしています。今回、ネパールに行った参加者たちはネパールグッズ販売のために、フエルトの鍋敷き、カバン、靴や小物、ネパールの布でできたカバン、ハンカチなどを購入しました。

 


また、ネパールの首都、カトマンズでは、トリブバン大学教育病院を訪れて、外来などを見学しました。トリブバン大学医学部の看護学科も訪問し、校長先生、副校長先生やほかの教授たちから、ネパールの看護学科のカリキュラム、制度、卒業後のキャリアなどについて話を聞きました。

その後は、ネパールの文化に触れるために、ネワール族の民族衣装を着せてもらい、ネパール人の家で家庭料理を堪能しました。ネパール料理は基本的に右手で食べる習慣があり、参加者もそれに倣いました。


また、カトマンズの観光地であるカトマンズ旧王宮殿広場、ボダナート寺、仏陀の誕生地ルンビニ、スワヤンブナートなどを訪問し、多文化多宗教の国ネパールについていろいろと学ぶ機会が多くあったと思います。



以下、参加者からの感想を記載します。

ネパール研修旅行の感想


AMDA神女クラブ 部長 山本梨湖

このネパール研修を通して印象に残ったことは、大きく分けてニつあります。

まず一つ目は、ネパールの方々は助け、助けられる関係性をとても大切にし、人々と協力し合って生きるといった共生意識がとても高いことです。ネパールの方々は他者との関係を、家族か友達と考え、自分と関係のない人はいないとする意識が高くそれがネパールの文化として根付いている部分がとても素敵だと印象に残りました。日本人は他者との関係性を上辺だけの関係で終わらせる方も多く、自分の経験を思い返せば、自分が成人して特に大人同士のやり取りを見る機会が増えたことで、上辺だけの関係で終わってしまうことが多々あったと感じました。その際に抱いた違和感が今回ネパールで関わったネパールの方々と交流する中で上辺だけの関係や浅く広い友達作りは本当に必要なのかという疑問を払拭してくれました。このように人々との関わりを大切にし、裏表なく人と接する国であるネパールで過ごすことで人間らしさを大切にして生活することができ、とても心地よく生活できたことが印象深かったです。

二つ目に印象に残ったことが、トリブバン大学病院の看護師の方から聞いたネパールの医療状況ではうつ病や統合失調症の方など精神病を患う方が増えているということです。一見、ネパールの方々は他者との関わりで裏表なく接する方が多い傾向から精神病を患う方は少ないと思っていました。しかし、看護師の方から地震やコロナの蔓延、政治状況、家庭内での離婚により、マイナスな思考に陥ることで精神病を患う方が増えたことを知りました。このことから思いがけない自然災害や家庭環境の変化によってストレスを感じ、精神病を患うことはネパール人でも生じ得ることであり、かつ誰でも起こり得ることだと改めて学びました。このことから、看護師の方から聞いた対処法は、早期発見、早期対処を行うためにカウンセリングや外来役割に重きを置いていることを知りました。しかし、ネパールの病院は、私立病院は値段が高いことや公立病院は多忙で待ち時間がとても長いことから定期検診に行く方が少ないという問題が分かりました。このことから人々が予防行動を行えるように働きかける必要があるなどネパールの医療問題について考えることができた機会は日本の医療状況と比べて考えることができ、かつ将来看護師を目指す自分にとって、とても良い経験になりました。

これらのようにネパールに滞在しなければ知れないことも多く、宗教や人柄、生活状況など、実際に世界遺産に訪れ生活したことでネパールについて深く知ることができました。この経験によって自分が思っていた普通や当たり前が国によってはそうではないことに気づくことができ、自身を見直す機会にもなり、広い視点を持つことの大切さ、身を持って学ぶことができました。

ネパール研修旅行の感想


AMDA神女クラブ 副部長 アーニー

私がネパール研修で特に印象に残っていることについて3つ話していきたいと思います。

1つ目はネパールの方の人柄についてである。ネパールに住まれている方達はすごく家族を大切にしており、短い間しか関わっていない私たちに対してでも家族のように皆さんは優しく扱ってくれました。私の母国であるフィリピンを思い出させられすごく毎日心あったまる日々を過ごすことができました。本当に関わらせていただいた方全員にまたお会いできることを楽しみにしたいと思います。

2つ目ではネパール母とこどもの病院そしてトリブバン大学病院での経験である。最初にネパール母とこどもの病院でたくさんの子どもたちとお母さんや家族が訪れており、病院の庭では、子どもと家族があそんでいたり、座ってくつろいで過ごしていたりしてすごく落ち着いていた雰囲気でした。そこではこどもに日本のお菓子を配布したり、シャボン玉で遊んだり、風船を渡すなどたくさんの事をしましたが、子どもはどのアクティビティーに対しても大喜びではしゃいでいてとても見ていてこちら側もすごく嬉しい気持ちでいっぱいになったのはすごく大切な記憶になると思います。

3つ目はネパールの世界遺産巡りである。ルンビニ、カトマンズダルバル広場、クマリの館、スワヤンブナートと多くの場所を訪れたのですが中でもクマリの館でクマリを見られたことが1番の思い出でした。ルンビニとスワヤンブナートはネパール人の宗教に関して密接に関わっているため、よりネパールの文化を理解することに繋がったとも思う。また、カトマンズダルバル広場では、長年ある歴史的建造物を拝見することができてとても嬉しかったです。クマリの館でもそうだったのですが、木の彫刻で作られた建物のディテールがとても繊細な作りになっていて、人々が遠くから訪れる理由も理解することができました。現在はネパールで引き起った地震の影響により、建物自身にダメージがあるため修復中ですが次ネパールを訪れた時は全体的に修復できていることを楽しみにしたいと思います。

最後にネパール研修という機会を設けてくれた関係者たちには本当に感謝の言葉しかありません、本当にありがとうございました。このネパール研修で得た経験や学びについては将来に役立てて行きたいと思います。今回は研修という形でネパールに行かせていただいたが、また機会があれば今回まだ行っていない場所に行って色々経験したいと思いました。また大変お世話になったネパール母とこどもの病院そしてトリブバン大学病院ではインターシップなどと別の形でお会いできる機会があればぜひ参加させていただきたいと思いました。今回の研修旅行に参加させていただきありがとうございました。

ネパール研修旅行に参加して


小林聖心女子学院中学校1年 安賀奈穂

2月12日から2月18日まで、ネパール研修旅行に行ってきました。ネパールに行くのは初めてでしたが、到着して初めて吸った空気はほこりっぽくてスパイシーな感じでした。

初めに思ったことは日本人と顔が似ている人が多いなあということです。でも、日本人と違って人との距離の詰め方が近いなあと思いました。例えば、初めて会った人でもいいなと思ったらその日に一緒にランチをしたりするところです。わたしは友達になるときもっと時間がかかるのでそのことにとても驚きました。でも、そのフレンドリーさのおかげで、わたしも心を開くのがいつもより早かったと思います。また、ネパールの方はみんな親切で、初めてあった人でも笑顔でした。

一方で、日本の治安の良さも実感しました。ネパールでの買い物は安いと思ったけれど、それでも日本人だとよいカモにされるということで交渉して気を付けて買い物をしました。

驚いたことは、野良犬と野良牛がたくさんいたことです。ヒンドゥー教では牛は神さまだけどオスはミルクをださないので捨てられるというのはとても難しい問題だと思いました。

ネパールこども病院では、子どもたちと触れ合いました。持って行ったお菓子やシールを子どもたちに配ったりシャボン玉で遊んだりしていました。子どもたちも楽しそうでかわいかったです。お母さんたちがネパール語で話しかけてくださるのにわからなくて、ネパール語が分からないことを残念に思いました。

アルチャナさんのおかげで何不自由なく過ごせたので、ネパール語は、ナマステ、ダンニャバードくらいしか覚えなかったことを今になって反省します。次に行くときは、もっとネパール語も英語も話せるように準備していきたいです。

アルチャナさん、ネパールこども病院の院長先生、大学病院で話を聞かせてくださった精神科の先生と眼科の先生、AMDAネパールの支部長さん、ホテルの先生と奥さんをはじめとする旅行で出会った方に感謝します。よい経験ができました。ありがとうございました。

ネパール研修旅行に参加して


大阪女学院中学校2年 江口芽生

私がネパールに一週間行って、とても貴重な経験をさせていただきました。私は一日目、大学生の人たちや中学生の人と仲良くできるのか不安でした。ですがみんな本当に面白い人達ばかりで日が経つにつれ、自然と呼び捨てで喋ることが当たり前になりました。そんな中私が心に残ったスポットをいくつかご紹介したいと思います。

一つ目はスワヤンブナートという世界遺産に登録されている高さ約43メートルのネパールで最も大きい仏塔で、ブッダの骨が埋まっているとされています。そして、黄金の塔の基壇にある二つの目はブッダの目で方法と知恵のシンボルだとされています。

そして二つ目は、ダンバール広場のクマリの館です。クマリというのは生理の前の女の子どもです。シャキャ族の女の子が、生き神(クマリ)としてネパールの国を守っているようです。私たちはクマリと会う前にみんなが賑やかな声で、写真撮影をしている人がいたのですが、クマリに会った途端急にみんながいっせいにしずまりかえってみんなが一斉に静まり返り、数秒だけクマリに会うことができました。

次に三つ目は、AMDAネパール子ども病院が心に残りました。ネパール子ども病院では、子どもたちのためにお菓子やおもちゃなど用意しました。特に持ってきたものの中でシャボン玉が人気でした。シャボン玉をしていると子供達が寄ってきて興味津々の顔でした。シャボン玉の液や膨らますものは多く用意していたので、子供達に渡して本当に喜んで貰えました。またネパール子ども病院でお菓子を渡す際、英語で子供達に話さないといけないので、本当に緊張していました。私は英語が苦手で話す時いつも自信がなかったのですが、子どもたちに渡す時にっこりの笑顔で喜んでいただいたので英語に対して苦手意識がなくなりました。

今回初めて海外に行き、貴重な経験をさせていただきました。ありがとうございました。