2月19日から、AMDAチームは、アドゥヤマン (Adiyaman)に入った。アドゥヤマンには公的病院2つ（一つは産科病院）、大学病院1つ、個人病院が2つあったが、今回の地震で産科の公立病院と個人病院2つは使えなくなったとのこと。現在はトルコ国内の医師が手伝いに来ていること、アドゥヤマン周辺（アドゥヤマン県、アダナ県、シャンルウルファ県、ディヤルバクル県）の医師たちが4チームに分かれて、郊外を毎日巡回していると伺い、AMDAチームはそのうちの1チームと同行させていただくことになった。

今回同行させていただいたのは、アドゥヤマンの医師、看護師含む5人のチーム。AMDAチームはともに、地震によって建物や人的被害が大きかったオルクル (Olukul)村及びアハメトチャ (Ahmethoca) 村を巡回した。

村に到着すると、家を一軒一軒回り、怪我や頭痛、めまいなどを訴えられる方々に対し、地元の医療者たちとともに対応した。トルコ人医療者たちは家を回る際、健康面の話に限らず、被災された方々の話に耳を傾けている。被災された方々の中には、「家や物はなんでもない。これは運命だから受け入れられる。しかし、人を失ったのはとてもつらい。」と話されていた方もいた。一緒に巡回したトルコ人医師はこの活動について、「今震災が起こった後でみんなが暗くなっている。自殺する方も増えるのではないか？そういうことで、薬や物資を配ることもひとつだが、このように交代で毎日我々がきて話すことで、ストレスが解消されるように、自殺したりする人がいないようにと巡回している。」と話した。そしてこの活動に応えるように、活動終了後、チームたちが乗る車の後ろの窓ガラスには、トルコ語や英語、クルド語で「ありがとう」と書かれていた。
 

翌日20日、AMDAチームはアドゥヤマン市内中心部に点在する避難者テントを歩いて回り、健康チェックを行った。今回健康相談を受けたのは8人、皮膚の乾燥がひどい方や怪我の方が多かった。また、家族の方から「病院に行くほどでもないけど体調が悪そうだから診てほしい。」と言われて診た方は、薬は飲んでいるが、血圧が高く首も痛く両手も痺れていると訴えられた。避難で疲れているとも言われ、肩を触るとすごくこっていたので、AMDA医師がマッサージをするととても喜ばれた。肩をよく動かすこと、また薬の服用をきちんと続けて病院へも行くようにと伝えた。更に、風邪引いて喉が痛く熱があると話されていた方、「今まではガスストーブ使ってたのに、薪ストーブになったから喉痛めてるんだ。」とお話された。医師より、これから風邪や肺炎が流行りやすくなるので、よく手洗いをし（水は豊富に支給されている）、街中の埃っぽいところに行く時はマスクを着用するように、と声かけした。
 

尚、避難されている方々はトルコ災害緊急事態対策庁(AFAD)や自身のテントで生活をされていた。かなり密な状態で生活をされているテントも見受けられた。ただし、今後はコンテナでの避難に切り替えるよう、国が準備を進めているようだ。
*上記時間は、トルコの時間（日本より6時間遅れ）。

【派遣チーム情報】　*敬称略
鈴記　好博　(すずき　よしひろ) 医師　/AMDA緊急救援ネットワーク・坂本病院　/　東京都在住/ 57歳
菊池　友枝（きくち　ともえ）看護師　/AMDA緊急救援ネットワーク　/　神奈川県在住/　46歳
カルギ　カディール　調整員　/ 東京都在住トルコ人協力者/　27歳

【皆様からの募金を受け付けております】
■郵便振替：口座番号01250-2-40709　　　　口座名「特定非営利活動法人アムダ」
■中国銀行　一宮支店（店番188）　普通口座　番号1347410　　口座名「特定非営利活動法人アムダ」
■三菱UFJ銀行 岡山駅前支店（店番号601） 普通口座 番号0803037 口座名「特定非営利活動法人アムダ」
■トマト銀行 奉還町支店（店番号005） 普通口座 番号1377532 口座名「特定非営利活動法人アムダ」
■楽天銀行　ロック支店（店番202）　口座番号7002547　口座名「特定非営利活動法人アムダ」
■クレジットカードでの募金も受け付けています。詳細はホームページをご覧ください。 ご寄付指定いただいた緊急救援活動の寄付総額が、その活動の支出経費を超えた場合には、他の緊急救援活動に充当させていただくことがあります。ご了承をお願いいたします。

【お問い合わせ】
特定非営利活動法人AMDA　事務局
〒700-0013　岡山市北区伊福町3-31-1　　TEL：086-252-7700　　FAX：086-252-7717
E-mail： member@amda.or.jp　　https://www.amda.or.jp