インド担当 アルチャナ ジョシ
インドで最も貧しいとされるビハール州で活動する現地NGOのジナアミタブは20年前からフランスにあるNGOの支援を得て経済的な理由から学校に通えない子供たちを無償で受けいれる寄宿舎学校を運営しています。近年AMDAと活動を共にしてきたジナアムタブは新型コロナ感染拡大及び支援者の高齢化に伴って学校への寄付金が減ったため、AMDA 本部に支援の要請がありました。
現地NGOのジナアムタブが運営する学校に通う生徒たちは貧しい家庭に生まれ育ち、高い授業料を払って学校には行けません。しかし、教育を受けたい、勉強をしたいという高い志を持っている子どもたちです。「勉強熱心な生徒たちに何とか教育受ける環境を継続して提供したい」というジナアムタブの理事たちの想いに応えるためにAMDA本部が教科書等の一部の支援を行うことを決定しました。
学校では教科書は数年前から同じものを使い回しで使用していたためぼろぼろになり使いにくいものが多くありましたのでAMDAは2022年8月8日にこの寄宿舎学校で勉強している144人のうち111人の生徒たちに新しい教科書を配布し、144人のすべての生徒たちに文房具(ノート、ペン、鉛筆、消すゴムなど)を提供しました。また、生理用ナプキン、応急処置の薬、事務用の文房具も購入し、必要に応じて生徒や教員が使用できるように配置しています。式典にはジナアムタブの理事会メンバー、教員、AMDA ピースクリニックのスタッフ、生徒たち、保護者達、多くの報道人が集まりました。
事務局長のヴィクラム氏は「この度は当学校に教科書、文房具、医療品、生理用ナプキンなどを支援していただきまして、誠にありがとうございました。教科書が新しくなり、生徒も教員もとても喜んでおります。本日は、生徒は保護者とともに教科書や文房具を受け取り、大切に使うと約束をしました。支援者の皆様に心より感謝申し上げたい」と謝意を述べました。
生徒たちからは、「支援者の皆さまのおかげで今回すべての教科書がそろいました。これから問題なく勉強できますこと嬉しく思います。皆さん、ありがとうございます。今後ともよろしくお願いします。」ととても喜びの声を聴きました。
教員たちからの言葉:「今までは破れて古くなった教科書を使用していたので、教えるときにはとても困っていました。新しい教科書をいただき、とても嬉しいです。私たちにとって支援者の皆さんは大事な天使だと思います。我々教員とともに生徒たちもとても嬉しいです。ありがとうございました。
保護者の言葉:私の娘はジナアムタブが運営する学校で勉強しております。この度はAMDAの支援で娘が教科書及び文房具をいただき、誠にありがとうございます。私は子供に勉強してほしいですが、私の経済状況だと学費や教材を買えません。皆様のおかげで娘が学校教育を受けることができていますことを本当嬉しいです。
生徒さんに教科書や文房具、医薬品、生理用ナプキンを配布したことは現地メディアで大きく報道されました。現地の新聞やテレビでは、この学校で勉強する生徒たちはとても優秀で、村の誇りでもあります。貧しくて学校教育受けられない子供たちが「勉強したい」という気持ちを失わないようにするためにAMDA 本部から教材や医薬品の支援をいただきました」と報道されていました。
現地の新聞記事の一部
現地新聞 ガヤバスカル
現地新聞 プロバラト カバル