2021年11月20日に岡山県立倉敷青陵高等学校の土曜FW講座特別版《第11回青陵サイエンストーク》が実施され、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科疫学・衛生学分野の頼藤貴志教授が講演しました。高校1年生から3年生の希望者14人が参加しました。頼藤教授は「疫学について考える」のテーマで主に以下の内容についてお話をされました。
- 疫学の定義
- 疫学の有用性
- 疫学をどう用いるか
- 疫学の意義
講演後の質疑応答の時間では、生徒から頼藤教授への積極的な質問が出ました。「先生は先進国と発展途上国、両方に行かれていますが、学ぶことはどう違うのですか?」という生徒からの質問に対し、「先進国では最新技術を見たり、勉強したりできますが、実際に現場を見て色々な事を感じるのは発展途上国の方だと思います。私は、アメリカではずっとデータだけを見て研究をしていたので現地が見えなかったですがルワンダに行った時に実際に社会が動いているのを見て色々と勉強になりました」と答えました。
また、「医師として診療ができない医学生が海外に行って現場を見ることによって将来医師として働く時にどんな利点があり、自分の見る視点はどんなふうに変わると思いますか?」との質問に、頼藤教授は「医学生は勉強が忙しいが、海外の現場を見ることによって視野が広がり・知識が増える。岡山大学では留学プログラムがあるため、医学生で海外に行って経験を積む学生がたくさんいる」と海外で学ぶ意義について語りました。
これに対して「先生の講演を聞いて、海外で活動することは思ったより身近に感じた。今まで国内のことしか考えてなかったが、視野が広がった」と感想を述べた生徒もいました。
青陵サイエンストーク担当の河野先生は、「貴重な講演をいただきありがとうございます。医学を目指している生徒にとってとても興味深く、有用性のある講義になったと思います」とこの講演を締めくくられました。
また、今回の講演を聞き、AMDA中学高校生会に関心を持った複数の生徒は当日同席していたAMDA職員から熱心に話を聞いていました。後日、その生徒らはAMDA中学高校生会のメンバーとなりました。