AMDA事務所での看護師ボランティアを経験して – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

AMDA事務所での看護師ボランティアを経験して

AMDA緊急救援ネットワーク登録看護師 岡崎 夏輝


私はAMDA事務所でのボランティアを1年ほど経験し、「必要があればすぐに動くことができる看護師になりたい」という目標ができた。これはこの活動を通して見つけた私のやりたいことである。

そもそも、私がAMDA事務所にボランティアをしたいとお願いしたのは、中学生のころから目指していた災害看護や国際看護を実際に行っている方々の近くで過ごしたいと思ったからだ。病院での看護を苦手と感じており、やりたいと思っている事がいつまでも現実味をもたないまま日々過ごしていた為、自分が何をしていけば良いのかを見つけようと思っていた。思い立って急に電話をかけて訪問したけれど、とても優しく受け入れて下さったので安心した。その後、月に1~2回ほどの頻度でAMDA 事務所でボランティアをさせて頂くようになった。


AMDA事務所でボランティアとして行ったことは、薬や物品の整理、新型コロナウイルス感染症対策として必要とする病院に送る事になったマスクなどの梱包作業、医療物品を扱う店の閉店時の物品整理、AMDA職員の作成している資料の作成の手伝いなどである。実際にボランティアを始めて、熊本の豪雨災害やコロナウイルスに伴う看護派遣をされた看護師職員から現状を聞いた時、ニュースで聞くだけでは分からない現場の状況を知る事が出来て、大変感動したのを覚えている。看護師としての経験が浅い私に災害地域でできることはほとんどないと思っていたけれど、実際の現場でできる事は考えたらいくらでもある事が分かったのはとても大きなことだった。AMDA事務所内では、コロナウイルスの感染予防を事務所でできるようにトイレの紙の置き方を工夫し、手洗いの表を貼った。その後は事務所で薬や物品の整理をする中で初動バッグも見せてもらい、看護派遣で最低限必要な物を知る事ができた。コロナ対策で必要とする病院に送る事になったマスクなどの梱包作業では、中国とAMDA事務所の連携と、各病院との信頼関係があるからこそできる支援だと感じた。医療物品を扱う店の閉店時の物品整理も同じく、整理された物品を必要とする病院などに配送しているところからAMDAの交流の大きさを感じた。AMDA職員の作成している資料の手伝いは、中学生への講演後の感想資料を見る機会もあった。看護派遣としての活動以外にも講演などで予防活動を行っており、それが子供たちの心に残って生活を見直すきっかけになるのは素晴らしいことだと思った。それら以外にもボランティアに行くたびにAMDA職員の方の様々な仕事や人生経験などを聞く事ができ、私にとって様々な考え方や生き方を学ぶ心地よい場所であった。

そうして1年ほどボランティアに参加させて頂き、自分がAMDAでの素晴らしい活動に少しでも関われている事が嬉しかったけれど、看護師としてもう少し知識や技術を持ってもっと深く活動に関わる事ができるようになりたいと思った。自分に足りない考え方を身にけるために看護師の仕事をもう一度やってみる事にした。これからも自分のペースでAMDAの事務所で様々な活動に関わりながら、自分の目標を実現していきたい。