インドネシア火山噴火 被害に対する緊急医療支援活動2 – AMDA(アムダ)
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国連経済社会理事会総合協議資格NGO

インドネシア火山噴火 被害に対する緊急医療支援活動2

AMDA医療チーム被災地にて診療活動18日より実施[pagebreak]

 


避難所にて診察するAMDAインドネシアチーム
Dr.Donny、 Dr.Muh.Dahlan

避難所処方箋に従って薬を準備する
インドネシアチーム医学生 Fitrianiと石岡看護師

11月17日朝、予定通りAMDAインドネシアチーム(医師2人、医学生1人)本部石岡調整員(看護師)、バンコクからの米田医師の全員ジャカルタで合流後、同日ソロ空港へ18:00着。11月18日朝、スラカルタで水と医薬品を購入した後、車で2時間半のジョグジャカルタへ移動。15時過ぎムンティランへ到着。

ここはメラピ山から15Km地点で景色が一変。大量の火山灰が舞い、植物が枯れている。政府はこの15km地点までを警戒地域と指定している。噴火後、クラテン、ボヨラリ、ムンティランの3県に避難民が多く逃れてきていたが、現在はムンティラン以外の県では帰宅ができている。

この日はムンティラン隣接のセントラルジャワ州central Javaマゲラング県Magelang サワンガ市sawanga ポドスカ村podosukaの2か所の避難所で診療活動を実施した。この地域は地理的に山深いため貧困余儀ない様相である。

翌19日朝、水と医薬品を購入した後、車で1時間のマゲラン県デュクン市dukun デモ バンジュドノ村Demo Banyudonoに移動し、13時から15時半まで公民館のような建物で診療活動実施。16時半から次の地点マゲラン県 メルトユダンmertoyudanに移動。マゲラン ムハマディア大学構内に設置された避難所にて18時から21時過ぎまで診療を行った。

ジャワ島ではジャワ語しか話さない高齢者が多く、スラウェシ島マカッサルから来たインドネシア支部医師らにとっても通訳が必要となる場面が多い。YKPトミリヤント氏や地元大学生らの通訳協力によりスムーズに診療している。他に医薬品として、AMDAインドネシアチームが、マカッサルから段ボール1箱の抗生剤などの薬品と点滴10本を持参し診療に用いている。

【診療患者数】
18日/男性27人、女性43人、計70人
19日/男性67人、女性121人 計188人 (このうち15歳未満45人)
いずれも、呼吸器感染症、慢性疾患、胃炎、疲労の訴え(不定愁訴含む)などが多く見られた。場所によって、 火山灰による眼痛や皮膚の掻痒感の訴え、下痢が多かった。

【生活物資支援】
2日間の活動の中から生活物資支援ニーズが高いことがうかがえたことから、20日ソロにて出向き物資の購入を行い21日にジョグジャに戻り、被災者に配給を行うことを決定した。配布物資としては、毛布100枚、サルン(南アジアの腰巻様柄布)200枚、米、砂糖、塩、にんにく、赤玉ねぎ、ケチャップ、調味料など生活必需品を予定している。

【被災者の声】
・噴火後は砂と灰と雨が混ざった熱くて重い土砂が空から降って、木が折れ枯れてしまった。
・ここでは椰子から作る砂糖を売って生計を立てる人が多い。椰子がだめになり、収入がなくなった。
・一部食料品の配給はあるが、米や調味料が少ない。そういうものが欲しい。
・メラピ山から4kmのところに住んでいるから家に1カ月以上戻れない。早く帰りたい。
・何もかも置いてきた。家畜も置いてきた。毎日行って様子を見ている。木々が枯れて何もないのでバナナの葉を家畜の餌にしている。

【被災情報】
11月18日のUNOCHAの情報によると、政府が立入禁止を解除したため7万人の被災者が自宅へ戻った。しかし、災害の緊急対応段階にあることに変わりはない。

インドネシアの国家災害対策局(BNPB)総裁は「メラピ山はまだ噴火が続いており、警戒態勢にあるため、緊急対応段階の終了を宣言しない」と話した。最近の噴火の影響もあり、現在575人が入院している。当初10月25日の噴火以降、政府は14日間の緊急フェーズを宣言していたが、緊急フェーズが終わる見通しは立っていない。BNPBによると、11月18日時点で、約30万人が火山噴火により避難生活を行っている。

*YKPスラカルタ
インドネシア語でYayasan Krida Paramita Surakarta:YKPSurakarta 1989年設立
地域保健開発分野や生活向上のための事業等を実施。

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