フィリピン地震 ボホール島地震被災者に対する緊急医療支援活動3 – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

フィリピン地震 ボホール島地震被災者に対する緊急医療支援活動3

10月23日までに、現地調査を終了したAMDA調整員・看護師・NAVRESCOMの現地調整員は、ほとんどの支援物資が飲料水や食料品であり、衛生面に配慮した物資支援が不足していたことから、被害が大きかった地域の一つであるマリボホック(Maribojoc)に衛生物資を配布することに決定。[pagebreak]24日、支援物資を調達、大人用歯ブラシ2本、子供用歯ブラシ1本、歯磨き粉1本、シャンプー15パック(小)、石鹸2個、洗濯用固形洗剤、洗濯用粉石けん1袋、手指消毒用アルコールジェル1本を1セットとし、1000世帯分を準備した。

マリボホックは、人口20,588人、4,526世帯が暮らす地域で、22の集落から成り立っている。 今回の地震では、中心地にあったスペイン統治下に建てられた300年以上の歴史のあるカトリック教会が崩壊した。


倒壊した建物

倒壊した建物

10月25日に直接被災者に物資を配布できるように調整してもらったが、時間的に間に合わなかったため、AMDAの支援物資は町の支援物資センターに届けられ、町長・支援物資の管理責任者・各集落の代表が出席する会議の場で引き渡された。

マリボホックでは、すべての集落に平等に支援物資が行き渡るように中央管理されている。


仮住まいのテントが並ぶ

物資配布の様子

町長や各集落の代表者からは、「こういうものが必要だった。」「わざわざ届けてくれてありがとう。」「心から感謝します。神のご加護がありますように」という言葉が聞かれた。

建物の崩壊を恐れて自主的に屋外でテント生活をしている人々も多いが、連日激しいスコールも降っており、地盤の緩みと雨による土砂災害、感染症などが懸念される。また、壊れた建物の再建が、今後大きな問題となってくると言われていた。

それでも、「フィリピンはみんなで助け合う国。我々は、必ず立ち上がります。」とマリボホック町長は前向きに語っていた。

ボホールでの活動を終えたAMDA調整員と看護師は、25日にマニラに戻り、27日日本に帰国予定である。