国際緊急援助隊総合訓練民軍連携訓練 参加報告
2014年6月20日、21日、陸上自衛隊日本原演習場(岡山県奈義町)で2日間にわたって、自衛隊と民間NGO合同の国際緊急援助隊の活動を想定した訓練が行われ、AMDAスタッフ3名がNGOの立場で参加した。
2004年に発生したインドネシア沖地震津波と同等災害が発生したとの想定で行われたシュミレーションで、実際に自衛隊と民間のNGOが合同訓練を行うのは初めて。
訓練初日は朝から、自衛隊第14旅団が被災地(インドネシア・アチェ)に到着したという想定で始まり、午後からは同じく被災地で現在活動を行っているという想定のAMDAをはじめとする民間NGOおよびWFPメンバー、外務省関係者、米軍指揮官などが、演習場に設けられた会議室に集合し、被災地での活動を共有しあう「全体クラスター会議」を行った。シミュレーションの後は、簡単な振り返りとしてWFPメンバーから実際のクラスター会議のイメージなどが共有された。
さらに、AMDAを含む参加団体から、各団体紹介と併せて、フィリピン30号台風(ハイエン)での支援活動の活動報告を行い、それぞれの活動内容や活動の特徴などが紹介された。
訓練2日目は、被災地における医療系の情報共有を行う「ヘルスクラスター会議」が行われ、続いて輸送、移動情報の共有を行う「ログクラスター会議」が行われた。被災地での活動を具体的にイメージさせる、参加者からの報告で、自衛隊と民間NGOの協力において想定される双方のニーズや、それに伴う課題なども確認することがでた。
訓練の最後には、自衛隊の設営した医療キャンプの視察を行い、2日間の訓練を終えた。
本訓練は、海外での国際緊急援助隊の活動を想定した訓練ではあったが、四国に拠点をおく陸上自衛隊14旅団による訓練ということもあり、情報共有の場面では何度も「南海トラフ地震津波」について話題に上がることが多くあった。今後は国内災害を視野に入れた連携シミュレーションの必要性も協議された。