フィリピン台風30号 新レイテ医師会会館・緊急支援拠点 開所式 – AMDA(アムダ)
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フィリピン台風30号 新レイテ医師会会館・緊急支援拠点 開所式

2015年3月8日、AMDA、日本医師会、福山市医師会合同「レイテ島レイテ医師会再建プロジェクト」が
約4か月の工期を経て、開所式を迎えました。
これは2013年11月に発生した、AMDAフィリピン台風30号の復興支援事業の一つとして取り組んでいるものです。

建物は2階建ての鉄骨造。災害の多いフィリピンにおいて、大きな災害にも耐えうる構造となっています。

また再建場所はタクロバン市ハリウッド。空港からサマール島につながる国道に面しており交通の便がとても良いロケーションで、[pagebreak]ちょうど国道の山側にあり、台風30号の高潮被害もなかったところです。

 

レイテ医師会館再建プロジェクト実施の経緯

2013年11月8日にフィリピンを直撃した台風30号は、死者6300名、負傷者28,689名、行方不明者1,061名、被災者約1608万名という多大な被害をもたらしました (2014年4月時点、フィリピン国家災害リスク削減委員会[NDRRMC]による)。
AMDAでは、発生直後から約50日間、緊急医療支援活動を実施、その後2014年1月から現在まで、復興支援として継続的に支援を行っています。


特に、台風被害が大きかったレイテ州タクロバン市では、地域医療で重要な役割を果たすレイテ医師会が、活動の拠点として活用していたレイテ医師会館も大きく被災しました。
レイテ医師会長によると、災害前まで医師会会館ではこれまでに医療従事者の臨床における継続教育、住民への健康教育、無料診療、医師会会合やレクリエーションイベントなどが行われてきたという。このことから、AMDAは日本医師会、福山市医師会の協力を得て、レイテ医師会会館再建に対する支援を決定。
今後、もし、災害が再びフィリピンを襲った場合の緊急支援の拠点としても使用できるよう2階建ての建物を再建することになりました。

くわ入れ式から開所式、現在の様子

2014年11月9日にくわ入れ式が行われてから約4ヶ月で建物が完成し、無事開所式を行うことができました。

 

2015年3月8日、、天候にも恵まれ、レイテ医師会館の前でテープカットとともに、セレモニーがスタートしました。
式典にはレイテ医師会会員や関係者らが集い完成を祝いました。
さらに、日本医師会、福山市医師会からもお祝いのメッセージが寄せられ、参加したレイテ医師会のメンバーからは、支援に対する感謝の言葉が多く聞かれました。

 

2015年3月10日には、早速、”BUNTIS DAY”と呼ばれる妊婦さんのためのイベントが新レイテ医師会館で行われ、妊婦さんに対する無料診療、ビタミン剤の配布、妊婦時の危険サインや妊産婦ケアに関する講義が行われました。

 

今後も、新レイテ医師会館は地域の健康促進を目的としたイベントを中心に活用される予定です。