フィリピンへの農業技術移転 – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

フィリピンへの農業技術移転

AMDA野土路農場では、新庄村と共同で、2013年度から引き続きアジアへの有機農業技術移転プログラムを実施している。
2014年度事業としてフィリピンからの研修生を招へいし、6か月間の新庄村での研修を実施。
研修終了後は研修生の母国であるフィリピンの農業指導者を派遣して2015年2月20日から3月1日まで、相互研修を実施した。

フィリピンでの農業相互研修には新庄村の有機農業指導者2名とAMDAスタッフ1名が参加し、日本の技術を伝えるとともに、フィリピンでの有機農業の取り組みなどの視察を行った。
[pagebreak]

この有機農業技術移転プログラムは、AMDA・新庄村の合同事業で実施している。
アジアからの農業研修生を新庄村に招へいし、約半年に及ぶ有機農業研修を実施。
さらに、研修生の帰国後には研修生の母国へ新庄村とAMDAからそれぞれ農業技術者を派遣し研修を行う2部構成で行っている。
2013年から開始し、今年で2年目となる。
2013年はインドネシアからの研修生を招へいし、現在インドネシアスラウェシ島マリノ村で有機農業の実践がスタートしている。

2014年度の研修生はフィリピンで有機農業に取り組む指導者の立場の2名。
AMDA野土路農場および新庄村、岡山県内外で2014年6月から11月まで研修を受けた。
帰国後、日本での研修成果をフィリピンの農家に共有している。

研修内容の浸透とさらなる相互理解のため、2月下旬に新庄村から坂本英典氏(稲作専門)、鈴木一成氏(野菜専門)、AMDA職員浅田歩の計3名の有機農業技術者が、フィリピンのルソン島を訪れた。
2月下旬のルソン島は乾季の地域が多かった(乾季は毎年12月から5月までのおよそ6か月間で、田植えは行われない)。
直接的な稲作指導は難しく、主に有機農業の基本となる土づくりに必要な太陽熱養生処理や、わらの堆肥化促進の方法などのワークショップを計3回行った。

 

地域農家や農家指導者たちと演習を通してワークショップの知識の確認を行い、有機農業についてお互いの情報交換を行った。その際、農家指導者たちから、日本とフィリピンの農業の相違点やフィリピンの農業について尋ねられた。
ワークショップには研修生他、20〜40名の農家が参加し、毎回積極的な質問が飛び交った。

さらに期間中、ルソン島内でPRRMが運営しているミミズ堆肥工場を視察し、有機農業を行いながらも収穫量を増やすためのより良い方法について協議を行った。

その他にも日本の食文化を紹介するなどの文化交流も行うことができた。