ネパール地震復興支援:公立学校のトイレ建設プロジェクト – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

ネパール地震復興支援:公立学校のトイレ建設プロジェクト

2015年4月25日にゴルカ郡のバルパックを震源地としてマグニチュード7.8の大地震がカトマンズ中部を襲いました。ゴルカ郡のバルパックはじめ、多くの地域が被害を受け、90%の建物が全壊しました。被害が大きかったため、ゴルカ郡には国内および国際支援団体が多く入っていました。しかし、まだまだ支援が行き届いていない地域もあります。その中でも学校建物やトイレの建設、水道設備の建設が必要という声があり、この要望に応えるために、アムダネパールはカナダのローズ財団とアムダの資金協力で、現地のNGO と共同でゴルカ郡ドゥワコット村(Dhuwakot)とハンサプール村(Hansapur)、両村の二つの公立学校にトイレを建設することが決定しました。[pagebreak]

今回ネパール訪問した、アムダ職員はアムダネパールのスタッフと共にドゥワコット 村の学校を訪れ、学校の様子と工事の進行状況を確認することができました。ドゥワコット村の世帯数は1,110世帯で人口は4,249人です。地震の前は丘の上にあった学校の建物は全壊したため使用できない状況にあり、同村の別の場所に仮設学校を建て授業が行われています。学校に訪れた日は35度を超えており、空調設備がないうえ、トタンでできている建物の中はとても暑く勉強するための良い環境ではないと感じました。そのような厳しい現状の中、生徒たちが、将来の夢に向かって一生懸命に頑張っている姿に、とても感動しました。

                        仮設学校で勉強する生徒たち

現在使われている仮設トイレ

学校は400人以上の生徒が学んでいますが、トイレは一つしかありませんでした。穴が掘ってあるだけのトイレなので、衛生的にも良くありません。さらに、休憩時間にトイレは混雑することが多く、特に生理中の女子生徒がとても困っています。学校を休むような生徒もいることを先生が話をしてくれました。学校側は、これから、暑い日が続くので、衛生環境の悪化が感染症の原因になることを恐れて、できる限り早くトイレ建設を完成させたい意向を示しています。私たちが学校訪問した日は、トイレ建設工事の初日でした。

ネパール中部地震発生から1年がたちましたが、ドゥワコット村の教師と生徒たちはこの一年、大変厳しい状況の中を過ごされてきました。トイレが完成することで学校の衛生環境の改善、さらには教育環境の改善につながることを願います。