4月16日の地震発生から1ヵ月以上が経過したエクアドルでは、支援活動の内容も、緊急救援から復興支援に移行している。アムダは現地大学Universidad San Francisco de Quito (USFQ)と合同で支援活動を行っており、現在、第9陣となる派遣者(医師、看護師、教育関連の専門家)が現地で任務に当たっている。
同国北西部湾岸に位置するマナビ県ペデルナレスでは、アムダ-USFQによる合同チームが現地の学校で子供達を対象とした教育プログラムを実施。学校再開が延期される中、子供達の日々の勉強の継続を可能にしている。一方、避難所では継続的に医療支援を行っている。
5月15日に始まった学校プログラムは初日から120名の生徒を迎え、一週間後にはさらに20名の児童を迎える結果となった。
[プログラム開始の経緯]
災害地域では当初、5月2日より学校が再開される予定だったが、被災状況から判断した結果、同国政府が7月まで再開を延期した。ペデルナレスにあるカナベラル地区では、約1,000世帯が六つの村落に暮らしており、生計を主に漁業で立てている。アムダ‐USFQ合同チームは同地域に二ヵ所ある学校のうち、被害が少なかった私立学校と交渉して、サマーキャンプ形式で授業を再開することを決定した。これにより、子供達は本来に近い形で学校生活を継続することが可能になった。
■派遣者
Nithian VEERAVAGU (ニティアン ヴィーラヴァーグ) 47歳
調整員/AMDA 緊急救援担当課長、AMDAインターナショナル 事務局長/岡山市在住
■これまでの南米での緊急医療支援活動および復興支援活動
2012年11月 グアテマラ地震被災者に対する緊急医療支援活動
2010年12月 ハイチ コレラ患者への緊急医療支援活動
2010年3月 チリ地震被災者に対する緊急医療支援活動
2010年1月 ハイチ大地震緊急医療支援活動、義肢支援プロジェクト、スポーツ親善交流プロジェクト
2007年8月 ペルー沖地震緊急医療支援活動ほか