パキスタン家庭健康プログラム 〜救急箱支援〜
この度、AMDA、茅ヶ崎中央ロータリークラブ、現地NGOであるNRSPの3者が協働で行っているパキスタン家庭健康教育プログラムにおいて、茅ヶ崎中央ロータリークラブからNRSPに救急箱を支援いただけることになりました。この救急箱はプログラムに参加した受講生が住む村に設置されプログラムで学んだことを実践で活用できるようにすることが目的です。
茅ヶ崎中央ロータリークラブ2016-2017年度藤原琢也会長より救急箱支援に対するメッセージをいただきましたのでご紹介いたします。
茅ヶ崎中央ロータリークラブ2016-2017年度藤原琢也会長からのメッセージ
AMDAグループ菅波代表とのお付き合いは2014年からになります。当クラブ創立30周年記念事業としてEPP(END Polio Pakistan)委員会を設立。茅ヶ崎中央ロータリークラブはAMDA及びNRSPと協力し、2014年より2017年12月まで3年間に及ぶパキスタン家庭健康教育プログラムを成果の進捗状況や現地訪問、実証報告までを考慮して実施中です。
これを実施するにあたった経緯は、以下の通りです。もともと、世界中のロータリークラブはポリオ撲滅のため長年努力してまいりました。その多くは、ユニセフ等の国連機関を通して行ってきましたが、末端のロータリークラブでは実際にどのように行われているのかがわかりませんでした。そこで当クラブでは現地を直接視察しようということになり、AMDA菅波代表にアテンドしてもらい、いまだポリオが撲滅されていない国であるパキスタンに視察団を送りました。その結果、現地に単にポリオワクチンを送っているだけでは解決しない、それ以前に行わなければならないことがあることが分かりました。それが、家庭健康教育プログラムです。
これは未婚の女性に対し、衛生やリプロダクティブヘルスの教育を行う事業です。この教育を受けて、初めてトイレを村の外に作ったという事例があります。この事例は、まさに我々がこの事業を行わなければならないことを証明しています。この教育は識字率が低いことを考慮し、絵本を使って様々な教育を行い、最後に救急箱の使い方を教えています。教育プログラムのフィードバックの中に、救急箱はすごく役に立つものだということは分かったけれど、教育の後、先生が持って帰ってしまい、村の人たちにもうまく救急箱の説明をできないというものでした。何事もやってみないとわからないことはあるものです。
そこで、プログラムを実施している各村に救急箱を送ろうということになりました。そうすることで救急箱の重要性を村の長老たちに理解してもらい、その後は各村で不足分を補充してもらおうというのが狙いです。この狙いがうまくいくことを祈っております。今後もこのプログラムを発展させるように、当ロータリークラブは、AMDA・NRSPとともに知恵を絞っていきたいと考えています。
今後ともAMDAの皆様、外務省、パキスタン大使館などの国内外の協力機関のお力添えを頂きながら事業の完結を目指して参りたいと思います。