AMDA速報16 西日本豪雨災害被災者緊急支援活動 – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

AMDA速報16 西日本豪雨災害被災者緊急支援活動

7月22日、発災から2度目の週末を迎え、AMDAが活動する総社市、倉敷市真備町にも、多くのボランティアの方が全国から訪れている。
AMDAでは2か所の避難所での医療・健康支援活動のほか、まび記念病院への医療スタッフの派遣なども行った。
 

 

倉敷市真備町:倉敷市立岡田小学校避難所での支援活動

AMDAは岡田小学校避難所のひまわり教室で、マッサージの施術や鍼灸治療などが受けられる「ケアルーム」を運営している。
21日午前には、自治体の保健師が避難所内を巡回しながら、避難者の方々の健康確認を行うことにAMDA災害鍼灸チームも同行した。
保健師の方から「鍼灸治療はどうか」との問い合わせがあったり、避難者の方の状態を見てケアルームのご案内をさせて頂くこともでき、効果的な連携をとることができた。[pagebreak]
午後の診療では16人に鍼灸治療を行うことができた。そのうち、7人が初診。
午前中に行った避難所での声掛けが、診療を受けるきっかけとなったと感じる。
また、患者の多くが腰痛や肩の痛みを訴えている。これは発災直後から続く自宅の片づけにより、重い荷物を運んだり、泥の掻き出し、腰を曲げての清掃作業などによるもの。患者の約4割が働き盛りの40歳代だったことも、これを裏付けている。
そのほかにも、鍼灸治療を行いながらゆっくりとお話を聞く中で、隠れた症状が明らかになったり、痛みとしては出ないまでも、ストレスや疲れが蓄積している方がほとんどであった。

 

22日からも、午前中の保健師の方の巡回に同行させていただく形で、潜在的な患者の把握を行い、必要に応じてケアルームのご案内を行い、症状の悪化を未然に防ぎたい。午後2時からは、ケアルームでの鍼灸治療を行った。

また、その他にも、21日には倉敷市立岡田小学校避難所・体育館で、AMDA支援チームの弁護士の方による法律相談を避難所内で巡回して行った。今後も必要に応じて、巡回での相談の受付や、ブースを設けての相談の場を提供するなどを検討していく予定。

 

総社市真壁:勤労者総合福祉センター・サンワーク総社での支援活動

21日も引き続き、19世帯54人が避難しているサンワーク総社(21日時点)に避難している被災者の方々へ健康支援プログラムを継続しており、AMDA医療チームが約10人の方への対応を行った。
AMDA保健師1名と調整員1名は自治体の保健師などと協力し、避難者の継続的な健康維持に努めている。
また、災害と長期化する避難所での生活により避難者の心とからだに影響が出ているが、この避難所に関わる自治体と連携し、必要な時には専門家チームに関わっていただくことで、避難者への対応が少しずつ進んでいる。
便秘を訴える人など見受けられたため、避難所で提供されている食事を栄養士に見直してもらった結果、食事に野菜ジュースがつくようになった。将来の不安を訴える人もいらっしゃるため、AMDA保健師が避難所内を巡回し、そこに暮らす人々の話に耳を傾けて少しでも心の不安が解消されるよう努めている。加えて、洪水後の砂埃によると思われる目の不快感を訴える人のため、目の不快感に対しては目薬を提供していただけるよう、関係機関と調整している。 本日22日も、避難者に寄り添って同避難所での活動を継続した。

なお、活動に際してはAMDA南海トラフ災害対応プラットフォーム*協力自治体である黒潮町、協力医療機関である社会福祉法人旭川荘、協力団体である生活協同組合おかやまコープ様などからもスタッフの派遣協力をいただいている。

*当プラットフォームは、AMDA、岡山県、香川県、高知県、徳島県の協力自治体、協力医療機関と企業などにご参加いただいて、南海トラフ災害が発災した際、協力して被災地支援を行っていく体制のこと。

派遣者一覧

■協力機関等からの派遣者(7月21日 総社市) *職種別五十音順

・伊賀 未来(いが みく)保健師/ AMDA南海トラフ災害対応プラットフォーム協力自治体・黒潮町職員/36歳
・山河 城春(やまかわ しろはる)看護師/AMDA ERネットワーク登録メンバー/43歳
・岡 かおり(おかざき かおり)調整員/生活協同組合おかやまコープ/39歳
・高木 祐志(たかぎ ゆうし)調整員/コニカミノルタ株式会社/25歳
・白幡 利雄(しらはた としお)調整員/AMDA社会開発機構(AMDA-MINDS)/50歳

■協力機関等からの派遣者(7月21日 倉敷市真備町) *職種別五十音順

・瓜生 悠平(うりう ゆうへい)医師/倉敷中央病院/31歳
・ 鈴記 好博(すずき よしひろ)医師/徳島大学・AMDA ERネットワーク登録メンバー/52歳
・多田 由美子(ただ ゆみこ)看護師/地元看護師ボランティア/56歳
・森田 良子(もりた りょうこ)看護師/AMDA南海トラフ災害対策プラットフォーム協力医療機関 旭川荘療育・医療センター/42歳
・ 森野 佐奈美(もりの さなみ)看護師/地元看護師ボランティア/46歳
・増矢 幸子(ますや さちこ)助産師/徳島大学/34歳
・池宗 佐知子(いけむね さちこ)鍼灸師/帝京平成大学/38歳 谷口 剛志(たにぐち たけし)鍼灸師/明治国際医療大学はりきゅう学講座/43歳
・山口 大輔(やまぐち だいすけ)鍼灸師/朝日医療大学校鍼灸学科/45歳
・石堂 智行(いしどう ともゆき)調整員/AMDA ERネットワーク登録メンバー/48歳
・瓜生 綾乃(うりう あやの)医療調整員/地元ボランティア/27歳
・江幡 吉貴(えばた よしたか)調整員/コニカミノルタ株式会社/25歳
・大山 マージョリー(おおやま まーじょりー)調整員/岡山倉敷フィリピ―ノサークル/45歳
・西村 輝(にしむら あきら)調整員/AMDA緊急救援ネットワーク登録メンバー/56歳
・松永 健太郎(まつなが けんたろう)調整員/AMDA緊急救援ネットワーク登録メンバー/32歳
・賀川 進太郎(かがわ しんたろう)弁護士/賀川法律事務所/55歳
・板谷 多摩樹(いただに たまき)弁護士/岡山テミス法律事務所/39歳

■本部からの派遣者(派遣順)

・難波 妙(なんば たえ)調整員/AMDA本部職員/総社市在住/55歳
・橋本 千明(はしもと ちあき)看護師/AMDA本部職員/岡山市在住/38歳
・岩尾 智子(いわお ともこ)看護師(米国資格)・調整員/AMDA本部職員/岡山市在住/34歳
・大西 彰(おおにし あきら)調整員/AMDA本部職員/50歳

【皆様からの募金を受け付けております】

■郵便振替
口座番号:01250-2-40709 口座名:特定非営利活動法人アムダ
※通信欄に「西日本大雨緊急支援活動」とご記入下さい
■楽天銀行
ロック支店 普通預金 口座番号:7002547 口座名:特定非営利活動法人アムダ
■中国銀行
一宮支店  普通口座  口座番号:1347410 口座名:特定非営利活動法人アムダ
■PAYPAL・クレジットカードでの募金も受け付けています。詳細はホームページをご覧ください。

なお、ご寄付指定いただいた緊急救援活動の寄付総額が、その活動の支出経費を超えた場合には、
他の緊急救援活動に充当させていただくことがあります。ご了承をお願いいたします。

【お問い合わせ】

AMDAボランティアセンター
〒700-0013 岡山市北区伊福町3-31-1
TEL:086-252-7700  FAX:086-252-7717
E-mail: member@amda.or.jp http://www.amda.or.jp