パキスタン洪水被災者支援活動(2022/10発行ジャーナル秋号) – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

パキスタン洪水被災者支援活動(2022/10発行ジャーナル秋号)

GPSP 支援局 総務担当 ブルックス 雅美
 

バローチスターン州とシンド州を繋ぐ橋が
流され、交通もストップしている状況

2022 年 6 月以降、モンスーンによる豪雨や北部山岳地帯の氷河溶解を受け、パキスタン国内では大規模な洪水が多発。パキスタン政府によると、死者数 1,678 人、負傷者数 12,864 人、そして205万軒もの家屋が損壊するなど、深刻な被害となっています(9月 29 日発表)。

8 月より AMDA は、パキスタン国内の協力団体と連絡を取り、被災状況や支援ニーズなどの情報収集を開始。9 月時点で 3,300万もの人が被災している状況を受け、9 月 20 日に調整員 1 名を現地に派遣しました。

  派遣された池田敬調整員は現地協力団体である NRSP(National Rural Support Programme)、ハムダード財団、AMDA パキスタン支部のバカイ氏(バカイ財団)と面会し、バローチスターン州およびシンド州における各団体の活動地を訪問。洪水で家が流され、多くの方々が道路わきにテントやビニールシートなどで簡易的な住居を作り、雨風をしのいでいる現状などを確認しました。そこで協力団体とともに、小麦粉や米などを詰めた食料配給袋や蚊帳などを配布し、被災された方々が必要とするものをお渡しすることができました。(29 日に一旦活動を終了)

 

シンド州で食料配給袋を配布する池田調整員

池田調整員は活動後、「被災地の一部地域では水が引かず、依然として多くの方々が路上や避難所で生活をしており、食料や安全な水の配給、医療サービス等の継続的な支援が求められています。また、今後は、崩壊した建物・住居の再建や公共サービス(水道・電気・ガス)再開、道路・橋等のインフラ整備等の復旧フェーズに入ります。パキスタンの現状に目を向け、自分たちに何ができるのか、改めて考える必要があると感じました」と話しました。