AMDA理事・GPSP支援局長 難波 妙
6月11日に行われた天台宗岡山教区教学布教研修会で、AMDAの西日本豪雨災害支援活動と今後の課題についてお話する機会をいただきました。AMDAの「相互扶助」を理念とした活動概念を紹介した後、AMDAがこれまで宗教者の方々とともに行ってきた活動、そして天台宗の方々にご支援をいただいた「ハイチ地震支援活動」「インドナグプール白内障手術事業」などについて長年にわたるご尽力に感謝を申し上げました。
そして、災害に「想定外」はもはや、どこにもないことを西日本豪雨災害の活動報告を通じて訴えました。その中で、RNN(人道援助宗教NGOネットワーク)の方々がAMDA災害支援として行っていただいたピクルスデリバリープロジェクトが、O157などの懸念から野菜不足に陥っていた避難所の方々にどれほど喜ばれたかを紹介いたしました。このピクルスデリバリープロジェクトは昨年8月4日から9月29日に渡って、8月は週に3回、9月は週に2回、合計21回、岡田小学校、薗小学校、仁万小学校、総社下原地区、まきび荘で総数15490個が配布されました。大根、キャベツ、ニンジン、レンコン、玉ねぎなど、一度熱を通した野菜を酢につけて、少量ずつ小分けにして、避難者一人一人にお声がけして行われ、また他の炊き出しにも考慮されたもので、多くの方々に大変喜んでいただきました。
2011年3月よりこれまで天台宗の各寺院には災害対応へのご協力をお願いしており、今後も更なる関係強化が期待されます。
会の最後には、岡山教区宗務所長の永宗幸信様より、栃木教区様、岡山教区様からの西日本豪雨災害支援活動へのご寄付をお預かりいたしました。
また、研修会終了後には、浄土寺の片岡秀仁様は、ご自身も真備地域にボランティアに入られたご経験があるとのことで、当時を鮮明に思い出し、災害への備えの必要性を強く感じたとお話くださいました。
天台宗岡山教区宗務所長 永宗幸信さまからコメントをいただきました。
6月11日、AMDA難波妙理事に天台宗岡山教区教学布教研修会の講師として御来駕いただき、演題『西日本豪雨災害からの支援と今後の課題』の話から参加者一同一層災害への物心両面の被災者に寄り添う活動の視点と根幹をご教授いただきました。熊本地震の話含めてご自身の故郷への愛とそのケアと行動力の源を伺い有り難い時間共有させていただきました。講演後、天台宗栃木教区から西日本豪雨の被災地支援活動への寄付金を岡山教区分も併せて、贈呈させていただきました。
今回の様子が中外日報 2019年6月26日号に掲載されました。