フィリピン担当 ブルックス 雅美
12月17日ボホール島の様子
(大統領府事務官エバスコ氏提供)
12月16日午後、猛烈な台風22号(フィリピン名オデット)がフィリピンに上陸。同国中部のシアルガオ島に上陸後、レイテ島やボホール島、セブ島などを横断し、各地で甚大な被害をもたらしました。
17日、AMDAは現地協力者であるフィリピン大統領府事務次官グロリア・メルカド氏(P4参照)およびAMDAフィリピン支部と情報収集を開始。日本からフィリピンへの医療チーム派遣は困難なため、現地で必要とされる支援を行うことを決定しました。
1)ボホール島食糧支援
ボホール島での物資支援
洪水や家の倒壊等の被害が著しいボホール島内3つの町で、フィリピン海軍に加え、大統領府事務官レオンシオ・エバスコ氏、フィリピン開発安全女性委員会と合同で食糧支援を実施。23日、マリボホック町長に50キロの米20袋と缶詰などをお渡ししました。翌日にはロボック町、そしてウバイ市でも同様に支援を行いました。
2)シアルガオ島医療・食糧・物資支援
シアルガオ島での医療支援
最初に台風が上陸したシアルガオ島のデル・カルメン町コロ副町長より支援要請があり、AMDAフィリピン支部チームは24日に同島入り。フィリピンにとって1年の中で最も大切なクリスマスの25日、要請のあった2カ所で、医師2人による無料診療と薬の提供、食糧・物資支援、そして子どもたちを対象とした絵本の読み聞かせやぬり絵コンテストといったメンタルケアに関する活動も行いました。翌日には他の2カ所で医療支援やメンタルケアの活動を実施し、更に現地の診療所で新型コロナワクチン接種にも携わりました。
3)レイテ島・南レイテ州物資支援
約9万世帯が被災した南レイテ州、元知事の要請を受け、支援実施を決定。1月5日現在、支援に向け、支援物資や食糧を準備しています。
尚、死者数407人、負傷者数1,147人、行方不明者数78人、約124万世帯488万人が被災し、今もなお、約10万世帯が避難生活を余儀なくされています(2022年1月5日フィリピン国家災害リスク削減管理委員会 発表)。