記者会見するカリオペ医師と永遠璃 マリールイズ氏
平成27年度岡山県国際貢献ローカル・トゥ・ローカル技術移転事業(研修員受入)の助成をうけ、来岡していたアフリカ、ルワンダ共和国、アキンティジェ・シンパ・カリオペ医師(写真右)の研修が終了するのを前に、10月14日AMDA本部で報告記者会見を行いました。会見には、「ルワンダの教育を考える会」、理事長の永遠璃(とわり) マリールイズ氏(同左)も同席しました。尚、マリールイズ氏は、1994年ルワンダの内戦当時、AMDAがルワンダ難民キャンプで緊急医療支援事業を行った際、ローカルスタッフとして医療チームの日本語通訳業務にあたりました。
岡山医療センターでの研修
岡山済生会病院の病院ボランティアさんと
岡山市保健所でプレゼントされた母子手帳
総社市立常盤小学校での給食風景
カリオペ医師の研修は、「ルワンダの教育を考える会」が運営する、ウムチョムイーザ学園(ルワンダ・キガリ)で集団検診を導入することになったため、その保健医療分野においてAMDAが協力することとなり、実現しました。
8月17日から2か月間の予定で始まったこの研修は、日本での幼児健診と小学校で行われている学校保健制度について学び、健康維持や保健教育に関する知識や技術習得を目的とし、岡山県内の行政機関、医療機関、教育現場などを訪問し、意見交換や実際の医療現場や健診を見学しました。また、学校給食も児童と一緒に食べる機会に恵まれました。
総社市立常盤小学校で眼科健診を受けるカリオペ医師
メガネを作るカリオペ医師
記者会見でカリオペ先生は、「健診で早めに子どもの病気を発見し適切な治療をすることが、子どもの将来につながる事を身を以て学んだ」と話しました。さらに具体的な例として、総社市常盤小学校での視力検査で自らの視力がとても悪かったことがわかり、早速眼鏡を作ったエピソードを紹介しました。「以前の眼鏡は頭が痛くなるほど見にくかった。自分の視力の低下はショックだが、よいメガネを手に入れることができとてもうれしい」と感想を述べました。
帰国後は、子どもを中心とした政策をもとに、行政、教育現場、保護者が一体となってこどもの健康維持のために取り組んでいく必要があることを自国の関係者にも共有したいと抱負を述べました。
また、日本人の勤勉さや親切さそして、元気な高齢者が様々なところでボランティアとして活躍する姿に感銘を受けたと話し、この研修を支えて下さった方々への感謝の言葉で会見を締めくくりました。